たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラマーが描く人間賛歌的なブログ

カフェインフェルノ

コーヒー!飲まずにはいられないッ!

 

 

原初、人間が労働という地獄を作り出した時、ストレスとコーヒーが産まれた。それは光と闇であり、ピッコロと神であり、パンドラの箱の底に残った希望であった。狂った世界で正気を保つために僕らは黒く濁ったコーヒーを飲んだ。闇に打ち勝つための光もまた闇に彩られていた。

 

パンドラの箱の底に残ったものを災厄だと解釈する説もあるそうだ。Wikipediaにはそう書いてあったのだ。たしかに飲みすぎたコーヒーは俺たちの内臓に災厄をもたらした。さらに言うとコーヒー豆を食ってバキバキにキマったヤギが発見されたのがコーヒーの始まりとも言われている。それはuccのサイトに書いてあった。バキバキヤギの飼い主はカルディさんという名前らしい。へー。

 

ミクロに視点を移すと、私が気楽な大学生活を終え、社会人としての一歩目を踏み出した瞬間に目眩を覚えた時、その手を引いてくれたのもコーヒーであった。私は入社初日にして会社の研修のオリエンテーションで居眠りをし、新卒100人の中でも最速で怒られた完全に不名誉な記録を持つ。ちなみに健康チェックでの血管年齢は19歳で最も若く、これは唯一名誉なことであった。

このままでは最速でクビになると焦った私は朝ごはんの時に無料のコーヒーをガブガブ飲んでバキバキになることにした。俺はコーヒーに何度も助けられてきた。

 

その後、長い間コーヒーは俺にとっては眠気覚ましのための「きつけ薬」のようなもので特段美味いとかまずいとか考えるものではなかった。喫茶店はなんか雰囲気が好きだから行くくらいだった。

 

しかしある時引っ越した近所にでかいコーヒー豆屋があり、魔女のようなクールな婆さんからコーヒーの粉をなんとなく買って家で淹れて飲んでみたら美味かった。とても美味かったのである。豆を焙煎している間に婆さんがほらよと出してきたコーヒーは人生で一番美味かった。

それから数年、色々あって俺は遂にエスプレッソマシンをこないだ買ってしまったのである。

 

コーヒーは家で淹れると楽しい。

今はコンビニで普通に美味いコーヒーが飲める時代ではある。しかし、まあ趣味は多い方が楽しいということもある。いつも通り過ぎていたコーヒー屋さんとかをちょっと楽しみな場所にできる。というかそうやって無理にでもやることを増やさないと生きている理由が最近マジでよくわからない。自由すぎるオープンワールドゲームにすぐ飽きるのと同じ原理で、ポケモンマスターとか具体的な目標を掲げてくれないと人生の分岐が多過ぎる。しかもその割に、才能とか所持金とか能力とかで通れないドアが多過ぎる。虫取り少年はオーキドのコネがないからポケモンマスターにはなれない。

 

そこで、ケチで技術もなくてやる気もない、そんな俺たちでも出来る限りコーヒーを安く、しかしそれなりに美味しく家で淹れる方法を説明する。ちなみに俺はコーヒーに全くこだわりがないのでコーヒー好きオタクはこれを読んだらキレると思う。焙煎のこと燃やすとか説明するから。でもコーヒーとかラーメンとかサウナとか蕎麦とかすぐ奥が深いみたいな顔するけどヤバい薬の方が気持ち良いに決まってるからな、調子に乗るなよ。

 

まず何より近所でコーヒー豆を買う。最初は粉でいい。種類も適当にその店のブレンドみたいなおすすめのやつで良い。いやー、おすすめは良いよ、何も考えんでもそれを勧めた人の努力とか知識とかの蓄積を全部もらえるんだから。よく意識高いYouTuberが「本はすごい」とか言い始めるけど他人の言う通りにするの、それより凄いよ。だって生身の人間が教えてくれんだもん。脳死しようね。

ちなみに都内の23区内だとクソ高くて100g1200円する場合もあるが23区外の安いとこだと200g600円だったりするので23区外に住みてえとなる。

もし「どんなんが好き?」と言われても困るのでとりあえず「酸味が少ないやつで」、と言えば万人受けの味になる。店の人には「あー、スタバ厨ね」と思われるけど気にしない。俺なんかいまだにグァテマラしか知らんしグァテマラのこと上手く発音できないから。あと最初のころガマテラだと思ってた。

 

あと必ず店で焙煎してそうなところで買う。コンビニとかスーパーの、袋に入ってるやつとかではなくて、なんかコーヒー豆を専門に扱ってる感じの店だ。なぜかというとコーヒーは刺身と同じなので焙煎してから何週間も経つと美味しくなくなるのである。焙煎というのは豆を燃やすことである。燃やした当日よりちょっと寝かせたほうが良い説もあるが、そこまでは気にしない。あとそういう店は燃やしてる匂いがして良い。タバコと違って良い匂いがする。この歳になっても俺は水蒸気を煙と呼んで親に笑われる。

次に百均でもいいのでコーヒーフィルターとドリッパーを買う。これはロウトみたいなやつと紙である。形のタイプが合ってれば別に何でもいい(丸い円錐と平たいやつとかあったりするので注意)。しかし実はHARIOとかちゃんとしたブランドのやつでもドリッパーは300円くらいで買えたりするのでこの際Amazonで買ってみるのもいいだろう。百均のは単純にちっちゃいから不便だったりもする。だからさっき百均でも良いって言ったけどやっぱり百均で買うのはやめろ。百均で買うな。さっきの良い匂いの店でも買えるはずだ。

 

あとはマグカップがあれば基本的にはもう何も要らない。紙をロウトに取り付けて、とりあえず粉を適当にスプーンで山盛りとかを入れて、お湯を注ぐ。やかんでもポットでもケトルでもいい。マグカップ一杯になったら飲む。

そしたらなんか美味いはずだ。

 

たぶんコンビニのコーヒーより美味いかもしれない。カフェインが脳に充満し、気持ち良くなる。酸っぱかったら、豆の種類が酸っぱかった為なので違うのにするか、騙されて焙煎してから時間の経ったやつを買わされたということなので、訴訟を起こしてください。アメリカだと本当に訴訟をよくするらしくて友達の妹が留学中にいっぱい訴訟したらしいです。何事も経験です。

 

そして、あなたは毎日コーヒーを飲むようになる。家で手軽に飲めるのだから、コンビニに行く手間がなくてハッピーだ。そしてだんだん「あれ?今日、昨日より美味いな」とか「あれ?今日微妙だな」とか気づき始める。

 

そしてコーヒーの淹れ方について調べ始める。どうやら、コーヒーは蒸らしたほうが良いらしい。お湯を本気で注ぐ前に粉を湿らすくらいにして1分待ってからお湯を注ぐ。するとなんだか味が濃厚になった気がする。「の」の字に注ぐといいらしい。あとお湯は90度が良いのでケトルで沸かしてから放置したり水を足したりする。

また、粉の量をちゃんと計ろうと思い始める。

Amazonで買った1000円くらいのデジタルスケールを下に置いて置けば粉もお湯も入れながら測れて便利だ。

 

なんだかそれでも味が最初より悪くなってきた気がする。コーヒーは刺身だ、とこのブログの作者が狂ったことを言っていたのを思い出す。次からは冷凍庫に保存するようにしよう。すると、1ヶ月経っても大して劣化しないことにあなたは気付く。冷凍した粉は乾燥しているので常温に戻す暇がないなら解凍する必要はない。

 

いつも粉で買っているあなたは、そろそろ豆で買ってみたいという気になってくる。Amazonで探すと3000円くらいでもコーヒーミルが買えることに気付く。手回しは調整が出来て細かくしたり荒くしたり出来るが値段が安いやつは手が疲れる。電動は楽だが細かい調整は効かない。粒度は細かくなりすぎると苦くなるし、荒過ぎると薄くなる。YouTubeなどを見ると良い。

コーヒーミルを手に入れて豆を挽いて飲んだあなたは気付く。粉よりも劣化が遅い。冷凍して1ヶ月経っても、挽いたばかりの粉のように新鮮で、炭酸ガスが残っていてふっくらと膨らみ、良い香りがするかもしれない。

次からは豆でしか買わなくなる。

この辺りで既にインスタントコーヒーを飲み物として認識できなくなっている。泥水を飲んだ方がマシかもしれない。

 

家でコーヒーを淹れて飲むようになってから喫茶店には行かなくなるかというと、逆にいろんな喫茶店でコーヒーを飲んでみたくなり、浅煎りの酸っぱいやつが割りと悪くない気がしてきたり、コンビニのコーヒーが一周回って逆に飲みたくなったりする。

俺は凝り性ではないのでこの辺でめんどくさくなってもう何もしてないけど、さらに豆の種類に拘ったりとか焙煎度合いとか家で焙煎したりとかそういうのする人もいるらしい。あと先のほっそいヤカン買ったりとか。豆をピンセットで一個一個取り出してチェックしたりとか。

まあ細かいことなんか気にしなくて良いと思う。いろんな宗教とか病気があるから正しいやり方なんてたぶん無いんだよ。藤岡弘、のコーヒーの淹れ方見たことある?

 

どうだろう?だいたい知ってたわ、という声が聞こえてきそうだ。じゃあいつやるの?そのうちでしょ、そういう声も聞こえてくる。ブラック飲めないんだよね、そんな声も聞こえた。全て幻聴である。このブログを読む人が一人もいない可能性だってある。可能性は無限大だからだ。

 

ところでエスプレッソはもっと流行ったほうが良いと思う。エスプレッソはコーヒーとはまた違う、加圧するマシーンで淹れるコーヒーである。すごく苦くて、ちょっと酸っぱい。

何カッコつけてんだよ、と言われそうだがあれはカフェインの密度が高いので早くキマるから良いのである。レッドブルとか赤ちゃんのジュースだよ。

エスプレッソはイタリアンのランチとかで付いてくることがあるが、是非砂糖をザバザバ入れて飲んでみて欲しい。底に砂糖が溜まるのが正しい飲み方らしいです。血糖値の急上昇も重要なバキバキファクターである。エナジードリンクとかほぼ砂糖とカフェインだから。

また、今のご時世的にかなりきついが、もしコロナが明けたら(隠語)、酒を飲んだ後にエスプレッソを飲んで欲しい。不思議なことに、アルコールが7割くらい瞬時に飛ぶ感覚があってさっきまでヘラヘラしてたのに急に人が死んだみたいな顔になる。本当に合法なのか心配になる。そんで酒をまた飲むのがイタリア人の作法である。サイゼリヤでの死亡は保険適用外にした方が良いのではないか?

都内だとSegafredoというチェーンがよくあるが、一杯300円するし、試しに飲むならランチについてくるやつを飲むのがハードルが低くて良い気がします。

 

俺は家で飲むためにエスプレッソマシンを買いました。

 

とても嬉しいです。

早速飲んでみたら酸っぱくて、うーんやっぱり日常使いなら普通のコーヒーメーカーにしとけばよかったかな?と思っていますが、5万円したのでそんな気づきは殺します。

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たぷたぷやん

デロンギって仮面ライダークウガにいなかったっけ?

 

そういえばコーヒーにエスプレッソを混ぜるという、可哀想なニューヨークのブラック社畜が考えた飲み物があってレッドアイというらしい。目が充血するからレッドアイというのが書いてあって本当かはわからないけどこないだ飲んだら時間差で「チョエー」って声が出るくらいキマった。さっきからキマるってカッコいいと思って使ってんの?イキったオタクみたいでキモいんだけど。また幻聴が聞こえます。俺はこれから毎日家でこれが飲めるので嬉しいです。嬉しいのかな?わかりません。嬉しいってなんですか?僕はそれまだ履修していないので…。感情があって 悲しさはそれの 一部分だから 涙が流れる はずはない

 

じゃあ俺が上司とのウェブ会議の後、いつもベッドに横たわって目から出しているあれ

あれはなんだろな

なんだろうね