たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラマーが描く人間賛歌的なブログ

ラーメンとビットコインの話

ラーメンを食った。

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ラーメンを食うといつも、「ラーメンの麺って急に無くなるな」と思う。

意味がわかるだろうか?


どんなに大盛りでも、二郎とかですら、「あと3すすりくらい残ってそうだなー」と思ったあたりで急に0すすりになる。「えっ!?もう終わり?もうエンディング?あと具とスープだけ?!」ってなる。スープが透明だと気づくけど不透明だと気付かない。

最初、あんなにでかい口でモリモリ食っていたのが勿体なく感じる。

心の準備が欲しい。

もっと、「あと3口で無くなるから大事に食べた方が良いよ。胡椒で味変するなら今だよ。」とかAIとかSiriとかが自動的に教えてほしい。

終わりに近づいたら麺の色が途中から赤くなってほしい。レジのレシートみたいに。

 

焼き魚とかも、最初はでかい身の塊が沢山あって贅沢だが後半は最初あんなにでかい身を食ってたのが嘘みたいに小さいパーツしか食えなくなるからどんどん効率が悪くなってくる。白米の方が明らかに多くなる。デカい身だけ別に取っておいたら良いのかな?それは少しマナー的にどうかな。

 

そういえば何かで聞いたことがある。人間の感覚とか、自然のものは実は意外と比例とかより指数関数的なものが多いのだと。

比例はまっすぐななめの増え方、指数は「ノ」みたいにへこんだ増え方。

たとえば料理の味付けの塩とかも、ある程度までは全然わからないのに突然ちょうどよくなり、さらに加えるとすぐしょっぱくなってしまう。

 

レーザー脱毛も、なんか最初の数回はじゃんじゃん抜けるのに後半はあと少し残ってる状態がずっと続く。レーザー脱毛は自然じゃねえだろ。

 

まるでビットコインのマイニングみたいだ。

ビットコインも自然じゃねえだろ。

 

ビットコイン

俺はそれでビットコインのことを思い出した。

強引かもしれないね。まあ許してくれ。

マイニングのことはまあ、なんか調べてくれ。簡単に言うと採掘のことだ。ビットコインは掘ったら出てくるらしいよ。ビットコインが何かは…俺もよくわからない。大人のおままごとだよ。

 

俺の心の隅には例えるならば箱がたくさん置いてある。誰の心にもあるだろう。

それらは「いつか開けなければ」と思いながらも開けていなかったパンドラの箱たちである。

そのうちの一つの箱には「あの時のビットコインどうしたっけ」と書かれて封がされている。

他の箱については聞かないでくれ。

今日はその箱を開けてみることにした。

 

 

俺は2017年初頭にビットコインを買っていた。

ビットコインは当時、「なんかよくわかんないしギャンブルっぽい怪しいけど流行ってるやつ」みたいな感じで今もまあそうなんだけど今よりもっと危なっかしそうなものであった。

テレビCMとかもそんなにやってなかったと思う。たぶん。

俺も遊び半分、「当たったら遊びに使ってやろう」くらいの気持ちであった。

 

 

 

…なんかもっと長々と話そうかと思ったけどそんなに盛り上げて説明するほどの経緯もないし事実だけ淡々と述べることにする。

俺はビットコインを2017年の3月頃に1万5千円分買っていた。当時、1ビットコインは13万円くらい。つまり0.1ビットコインちょっとだけ購入したのだ。(ちなみにこの金額はビットコインの単位で10000000 satoshiというらしいよ。ふざけやがって)

ビットコインはその後、下げた。今思えばカスみたいな下落だったが確か1割程度下げた。俺はその時に、これ以上損してもアホらしいと売ったような気がする。

気がする…しかし、それは確信ではなかった。俺はその後ビットコインのことなど忘れて暮らしいていた。あれから4年が経った。ビットコインは紆余曲折ののちに急騰していた。テレビのCMでも芸能人がビットコインと連呼している。今の貯金額なら千円程度下落したくらいなら損切りしないだろう。だが2017年の俺にはまだそんなに貯金がなかった。投資も怖かった。一万円はふざけて遊びに使うよりは高い金額だった。

 

俺は今日、一縷の望みをかけて口座を表示してみた。

俺は…売っていた。ビットコインは60円分しか残っていなかった。

逃した魚のデカさを確認しても無意味なことはわかっている。だが俺はやめられなかった。パンドラの箱の底には希望があるのだ。この悔しさをバネに何か産まれるものもあるだろう。

 

1ビットコインは今、600万円になっていた。桁が違う。俺があの時ふざけて買ったビットコインを売っていなければ、なんと40倍になっていたのだ。(計算が間違っていたら誰か指摘してほしい。俺も信じたくない)

つまり…俺が逃した魚は60万円だったのか。それは人生を変えるにはあまりも少なく、しかし忘れてしまうにはかなり大きめのお小遣いだ。

俺の手元にはおそらく4年前は1.5円だったものが60円になって残っていた。すげえ。馬鹿野郎。

 

「投資の話をタラレバで語るのは最も愚かだ」と新卒の同期のパリピくんは言っていた。そんなことを言えば全ての人間にチャンスがあるからだ。こんな話、「エヴァンゲリオンの凄さに最初に気づいたのは俺だ!」「あのアイドルを最初に見つけたのは俺だ!」と競い合うのと同じようなものだ。でもビーストが勧めていたももクロが売れた時は素直に感心した。

ちなみにパリピくんの友達は仮想通貨の暴落で300万円くらい失ったと聞いた。よもまつだ。

 

まあでも、もし、あの時、調子に乗って有り金全部ぶち込んだお金が40倍になっていたら、俺は何を買いたいか?想像するのは楽しいことだ。俺はもう少しデカいアパートに引っ越すだろう。あとは…

あとは…

猫飼うかなあ…