たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラマーが描く人間賛歌的なブログ

セブンの親子丼399円

えみロック・フェスティバルを延期にした犯人、俺なんだ。

 

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これは全てが終わってから作って飲んだチャイ。

 

配信ライブの数日前に風邪を引いてしまい、延期にしてしまった。そうです、私のせいでした。すいませんでした。マスクはしていたが急に気温が寒くなったのとかうがいをサボったのが悪かったのかもしれない。今は毎日執拗にうがいをしています。風邪は年に3〜4回引くのでもう慣れているが熱が39.6度まで高くなったのはかなり久しぶりだった。たぶん7〜8年前にノロにかかった時以来ではないだろうか。熱が39度を超えると気が狂うのではないかというくらい強い頭痛がしてくる。殺してくれと思う。「ショットガンを家に置いてはいけない」と書いた日本の法律は、圧倒的に正しい。身体も痛いし、思考も鈍化するし、眠ってしまうのが一番良いのだが高熱で寝るとヤバい夢しか見なくなる。ノロの時は10時間くらい計算ミスをやり直す夢を見た。今回はどんな悪夢を見たか覚えていないがすごい音の割れたエレクトリカルパレードの音楽の記憶がうっすらある。たぶん脳細胞1割くらい死んだと思う。

 

夜になって、赤ちゃんみたいだった思考回路に物心がついて思考ができるようになったので今度は「コロナだったらどうしよう、PCR検査してもらった方が良いのかな」と思い「新型コロナ相談窓口」に電話すると濃厚接触者が周りに居ないということなら「東京 ひまわり」で検索して出てくる病院に行ってくれと言われた。そこのリストに載っている病院は新型コロナの疑いがあると診断した人を保健所に繋げてくれる病院なのだそうだ。わかりました、と言ったがインターネットを10秒以上見る元気がないのでそのまま力尽きて寝た。電話一本でHPが7割削られる。

 

熱が出て2日目、熱は風邪薬で38度まで下がってきたので病院に行ってもっと強いクスリをもらおうと思って先程のリストを探して一番近所の病院に電話し、来ていいと言うのでチャリで行く。
古くて小さい病院で平日とはいえ他には誰も居ない。受付は元気のないおばさん一人だけ。もちろんすぐに呼ばれる。診察室に行くともっと元気のないおばあさんがいる。診察室はこれ迄に見たことがないくらいに何もなくて驚いた。例えるなら小学校の職員室みたいな感じで、机もあの事務室っぽい机に、パソコンとか何も置いてないし、ていうか今思うと部屋は窓からの自然光だけで薄暗かった。壁際には理科室みたいなガラス棚が並んでいて、部屋は無駄に広い。
ドクターおばあさんどうするのかなと思っていたが俺に問診しながらそれをメモ帳に書きこんでいく。あのなんか100均とか無印で売ってそうな、分厚い小さなメモ帳に。そんで口を開けろと言うから開けて待っているのだがガチャポンの景品みたいな小さい懐中電灯をぶっ叩きながら「接触が悪い」と言う。確かに懐中電灯は叩くたびにチカチカしている。「ちょっと待っててね」とおばあさんは俺を置いて奥の部屋に行ってしまう。これは結構すごいな、先日健康診断に行った古い病院もやばかったけど。聴覚検査で使うヘッドフォンがむちゃくちゃ絡まっていたのとか、血圧計が手押しポンプだったのとか、かなりびっくりしたけどでもここは更にやばい空気がする、と思っていると電池を交換した懐中電灯をもっておばあさんが戻ってくる。
おばあさんいわく俺の喉はかなりひどい炎症になっていて、たぶん菌だからコロナはまずないでしょう、とのこと。おばあさんは聞いてくる質問とかも結構的確な感じで実は名医なんじゃないかとこの辺で思い始める。抗生物質は出すけど種類が合ってない場合もあるから3日後に治らなかったら別のところを紹介してくれるとのこと。6日分クスリを出すから効いたらそのまま飲み続けてね、取ってくるからここで待っててください。
え?取ってくるとは?そう思っているとおばあさんは受付のところへ行ってさっきのおばさんとなんだかごにょごにょ喋りながらなんかガシャガシャやっている。まさかの調剤までやってくれるらしい。おばあさんは薬をそのまま俺に渡して○○○○円です、と会計までしてくれた。診察室で。1400円くらいだっただろうか。たいへん安かった。


親に聞いたら昔からのところとかはそういう処方箋とか無くその場で薬をくれる病院があるらしい。空いてるし速いし安いしなんか穴場の病院を見つけてしまったなあという気持ちで帰った。薬はちゃんと効いて3日目には熱も37度くらいまで下がってきた。俺はこの2日間はウィダーインゼリーとポカリと水を交互に摂取していたのでそろそろ果糖ブドウ糖液糖以外のものを口に入れてみたいという気概が高まってきていた。

 

しかしあまり味の濃いものを食う自信はない、セブンの親子丼とかが良い、と思いセブンの親子丼を買ってきた。セブンの親子丼は恐るべきことに税込み399円、なんと400円しなかった。おにぎりを2個買って唐揚げ棒を1本買うより安いかもしれないというのだ。信じられない話だ。親子丼を買う時にスプーンを所望した。飲食店で丼を食うなら箸の方が良い気もするが、コンビニ弁当にいちいちそんなこだわりはないし、スプーンで食うのはなんとなく「俺は風邪を引いているんだ」という特別感を得られてよかった。風邪なんて何も良くないが、せっかくの転職有給を潰して寝込んでいる、俺のこのかわいそうな状況をもっと憐れな雰囲気にしたいという脳内監督の指示みたいなものがあった。そしたら思いの外食べやすくてもうこれからずっとスプーンでいいや、れんげみたいなもんだしと思った。
親子丼は風邪にぴったりな気がした。タンパク質も取れるし、油っこくないし、今ならこの鶏から若干炭火の香りがするのも許せる気がした。親子丼って焼かずに卵でとじるもんじゃないですか?みたいな好みも「いやでもお前さ、ここまで普通に美味しくなってて、仮にさ、これ以上炭火の香りとかなくなっていいの?完全に俺の好きな店が出す親子丼と変わらないレベルに達してしまったら俺の外食の楽しみって無くなるんじゃない?」とポジティブに考えられるようになった。僕が旅に出る理由はだいたい1個くらいしかなくて、ひとつめはここじゃ食えない美味いものを食べに行きたくなったくらいのことなので、例えば函館でしか食べれないような美味しい寿司がスシローで食えるようになり、香川でしか味わえないコシのあるうどんが丸亀で食べれるようになったら僕はもうどこかに遊びに行く楽しみってなくなるのかもしれないなあって思ったりする。この前、渋谷で適当に沖縄料理屋に行ったら沖縄本場の店4〜5ヶ所で食べたのより全然美味いソーキそばが出てきて沖縄信仰揺らぎつつあるし。(沖縄は海綺麗だから全然関係ないけど)
まあ、あと俺は祖父母が蕎麦屋をやっていたので、小学生の間に親子丼を常人の一生分は食べているのだ。だから今の俺は親子丼に関してはセカンドライフなんだよ。一周回ってんだよ。逆にこういうなんかちょっと違う的なのも、マリオワールドの裏面みたいな感じで楽しんでいけるんだよ。

 

病人は食ったら寝るしか無い。だが引っ越しでテレビが出てきたのでテレビを観た。テレビは脳が死んでいても観れる。テレビを観たらジャルジャルが大会に出ていた。俺が予備校生の時だったかに深夜に関西のローカルテレビでコントが流れているのを観て家族と「こいつら天才ちゃうか」と話していたジャルジャル。全く自分とは何の繋がりも関わりも一致もない有名人が努力を積み重ね、大会に出ていた。数時間前まで出演していることすら知らなかった大会だったが応援した。すると優勝したので「よし」と思ってテレビを消した。亡くなったおばあちゃん(蕎麦屋)が相撲で自分の好きな貴乃花が勝つと「よし、よくやった」と言っていたのを思い出す。俺はスポーツ選手を応援する気持ちってこういう感じなのかなあ、と思った。成功者にタダ乗りするのは確かに手軽に気分が晴れて溜飲が下がる気持ちがした。これからは俺も自分は何も努力していないのに成功した他人の喜びにタダ乗りしていこうと思った。

 

えみロックフェスの予定は未定になってしまいました。延期なんだけどメンバーが全員ブラックなんで予定が全然合わないみたい。充実していますね。俺は土日は全部空いているので何か用事を無理やり作って充填しようと思っています。さっそく明日は大学の乞食友達とGoToEatのポイントを貯める為に鳥貴族と串カツ田中を回ることにしました。

 

しかし、本日とても素晴らしいイベントが発表になりました。素晴らしすぎてもうこれでいいじゃんとか言わずこれはこれ、そっちはそっちで楽しみにしてくださいね。