たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラムが書くブログ

昔、脳波測定されて1万円もらった話

モニター協力(後述)には守秘義務がありますが、そもそもこの物語はフィクションです。実際の団体とかとは関係ありません。また、大したオチもないけどブログを読んでほしいというただ一点のみで書いたのでよろしくお願いします。

 

大学生の時に友人の「楽に稼げるぞ」という怪しげな言葉に誘われてポイントサイトに登録した。

ポイントサイトというのは登録するとメールでアンケートが送られてきて、それに答えるとポイントがもらえる。そしてポイントが貯まると換金出来るというやつだ。ボタンを押したら金が貰えるのだ。

とにかく金が無かった家賃2万円の学生時代、僕はホイホイ登録した。最初の頃は僕も真面目にアンケートに答えていたのだが、一度に貰えるポイントはせいぜい10円分程度。主に主婦とか学生が暇つぶしに小遣い稼ぎするためのしょっぺぇサービスでしかなく、何時間も費やして得た500円分のポイントを換金してすぐに辞めてしまった。僕は金がないうえに忍耐もなかった。

 

だが、同じサイトのモニター募集とかには応募していた。

モニターはネットのアンケートと違い実際に会場などに赴き、飲食物やゲームアプリなどを体験してそのアンケートに答えるものだ。アンケートという体裁である為、給与ではないのだが謝礼として2時間程度で8千円もらえた。治験と似たようなシステムである。交通費を差し引いても最高に割が良かった。ネズミやヤモリと同居していた当時の僕には8千円は大金だった。

 

モニターの内容は全て基本的に楽勝だった。フライドポテトを四種類くらい食べて「さっきの方が美味かった」「こっちの方が香ばしい」とか適当なことをほざくだけで金がもらえた。あとはペットボトルのラベルを見比べてどっちが良いとか。金がなくてコンバースしか買わないのにスニーカーのデザインの批評もやった。マジックミラーのある部屋でナイキよりアディダスが好きだとか適当なことを言ったりして帰りにラーメンを食った。

あまりに楽なのでバイトするのが馬鹿らしくなり、メール通知が来る度に全て応募し、バイトがある日と被れば嘘をついてでもバイトを休みにして行っていた。大学の研究なんて金が出ないしクソ喰らえだった。

 

そんなある日、謝礼1万円のアンケートに当選した。応募しても10回に1回も当たらない為、どのアンケートだか全く覚えていなかったが、なんせ2時間で1万円なので喜んでOKした。

指定の場所は普段降りない駅徒歩数分の高級住宅街だった。地図のとおりに歩くと金持ちが住んでそうなデザイナーズ一軒家があった。呼び鈴を鳴らすと、なんかネイルの店とかしてそうなお姉さんに地下に案内された。何人かすれ違うので人がいるのはわかるが、全体像が分かりにくい入り組んだ構造の建物だった。

地下にはよくわからない医療器具らしき白っぽいマシーンと、奥に大きなガラスの窓を挟んでコンクリート打ちっぱなしの部屋があった。

これから脳波を測定する、と潔癖そうなお兄さんに言われた。えっ?これから脳波を!?と思ったがよく考えたら募集のメールにも書いてたし電話でも言われた気がした。

 

余談ですがミッキーマウスがヤバいアルバイトで騙されて脳の手術を受けさせられるアニメは面白いです。僕は定期的に観ています。


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持病などの再確認が有り、頭皮の至るところにクリームを塗られた。冷たくてヌルヌルして気持ち悪かった。そしてよく映画とかで超能力者が実験される時みたいな長いケーブルがついた丸いパッチみたいなのをたくさんつけられた。遠くの鏡には頭に何十本もケーブルをつけた俺がいて、遠目に見てもちょっと異様だった。



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昔、ある大学院の見学にいったある友人の友人の他人が、地下で猿の露出した脳に電極を刺して実験しているのを見たが、教授に「口外するな」と言われたそうだが(このお話はフィクションです)、その恐るべき話を思い出した。

 

俺はこれから、ハンターハンターのポックルみたいに脳をいじくり回されるのだろうか?電流を流されたショックで超能力に目覚めてこの施設ごと破壊したらAKIRAとかミュウツーみたいでカッコいいのに…そんなことを考えていたらお兄さんの説明をほとんど聞いていなかった。僕は全く話を聞いていない割に上の空っぽくない相槌を打ってしまう時がある(「確かに、そっちの方がいいかも」とか「そしたらそれにしましょう」とか)のでたまにあとでマジで困る。だが説明しているお兄さんも目が死んでいたので良かった。聞いてない間に「後遺症があるかもしれないです」とか言ってたらどうしよう。

 

そして案の定、さっきのコンクリートの部屋に入るよう言われ、一つ真ん中にポツンと置かれたパイプ椅子に座るよう言われた。頭にケーブルが付いているし、ケーブルの先には点滴のように一緒に動かす器具があるために首はあまり動かせない。

前を見ると壁があり、液晶画面があった。そして、いくつかの映像を見た。その時の記憶はあまり定かではないが、それはやばいガスを吸わされたとかではなくて退屈だったからだ。本当に無意味な記号的な映像だった。右下に赤い点が出たり、左上にそれが現れたり、それを目で追う。それだけだ。なんか図形とかも出てきた。目の動きと脳の認識とかを調べてたのだと思うけど。

 

しかし非常に長い時間だった。飽きが限界に来る辺りで「終了です」と言われ、クリームをできる範囲で拭き取られた。本当にそれだけで終わった。その後は金の入った封筒をもらって頭がベトベトのまま帰った。あまりに淡々としていたのでこれ何の研究ですかとは聞きそびれたし、たぶん教えられませんみたいな書類にもサインしたような気もする。

 

その日以降もモニターは続けたがあれ以上に目的が不明なモニターはなかった。たぶん医療的な測定か、もしかしたらVRとかに関係あるのかもしれない。もしかしたら超能力の適格者を探しているのかもしれないが、俺は残念ながらその後も超能力には目覚めなかった。やっぱPSVRの開発には俺の協力が関わっているのだろうか。

最近は仕事帰りにそんなん行く気力なんかないので応募もしてないけど、「毎日これだけやって暮らしていけたらいいのになあ」と思う。もっと1時間とかで出来るプチ治験とかがあればいい。だがそれで体にぶつぶつとかできるのは嫌だ。無痛で骨折とかもあるらしいけどそれも怖い。

 

不労所得への道は長く険しいのだった。

 


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