先日、3社目の最終面接を終えた。
その結果を待っている。
落ちるかもしれないし、受かってから貰った労働条件を見てがっかりするかもしれない。
仕事が始まってから「思ったのと違う」となるかもしれない。
でも、転職活動を始めてから日々の気分が楽になった気がするのでそのことを書く。
あと煮豚のことも。
転職のはじまり
1年前から転職サイトには登録していた。
給与が全然上がらなかったからだ。給与とは上がるものだ。
幼稚園児でも知っている。
賞与は下がった。そんなことは到底許されない。
今の先輩の年齢になったときに、明らかに、今の先輩と同じ給与がもらえない、そういうのが目に見えている感じだ。
だが何となく腰が重くて、面接を受ける気にはなれなかった。
毎日残業があって疲れてるし。しかしそれが奴らのやり方なのだ。
一日中走らされた馬車馬は、逃げる体力すら残されていないものなのだ。
そんなある日、人事に呼ばれた。
会社の偉い人が、人材の流出を恐れており、「若手の率直な意見が聞きたい」と言う。
確かに、最近周りの先輩や同期がガンガン辞めており、ヤバい雰囲気はバリバリあったのだ。
とは言え、俺は偉い人たちを見直した。まだこの会社は改善する気があるのだ。希望がある。
その気があるなら言ってやろう。何か変わるかもしれない。
俺たち若手は会議室に集められた。
「みんな、何か不満があれば正直に言ってほしい」
俺は開口一番言った。
「給与が少ないです」
すると偉い人はすかさず答えた。
「それはどうにもできない。給与が不満なら辞めてもらうしかない」
俺は目の前が真っ暗になった。
俺の手持ちのポケモンは「給与アップ」1匹だけだったからだ。
そいつが一撃でやられてしまった。
なんの躊躇もなく、ハサミギロチンをかけられたのだ。
「しかし、給与以外にも会社員には働く目的がある。
それはやりがいだ」
俺は目の前で起きていることが信じられなかった。
この偉い人、いやバカおじさんは、俺たちに説教を始めたのだ。
しかも、ギャグにしか聞こえない伝説の単語「やりがい」まで使って。
この、売り手市場と呼ばれ、つまりは人手不足で、求人サイトに一度でも登録すれば「すぐ近くの勤務地で今より給与が高くてフレックスタイムで自由な職場がありますよ」とじゃんじゃんメールが来る、この時代で、自分たちが選んで頂く立場であることを、この厚顔無恥のバカおじさんは、まだ理解していないのだ。
いや、会社にも事情があるのはわかる(あるのか?)。そもそも、このおじさんには何の権利もないのだろう。それでも、「聞く」と言った以上、考えて欲しかった。
歩み寄り・納得・相談。
人が共に進んでいくための理想。
全て、おじさんは簡単に握りつぶした。
俺はそこから何も聞いていなかった。
既に俺の精神はオーバーキルされていた。
遠いどこかの国で、同期のゴマすりクソパリピ君が「いや~僕もやりがいが一番大事だと思います~」と嬉しそうに答える声が聞こえた。
ゴマすりクソパリピ君が転職したのはその2か月後だったと思う。
年収が150万上がったと聞いた。
面接は一回きり。
毎日のランチは外食で、よくしゃぶしゃぶを同僚と食べに行くそうだ。
俺は気付いた。
新卒は舐められている。奴隷だ。
中途採用されよう。
俺は執念でESを一晩で書き上げ、ゴマすりクソパリピ君と同じ求人に応募した。
「もう締め切りました」と言われた。
だが、それでも、その勢いで俺は転職活動を始めることができた。
ゴマすりクソパリピ君は俺に面接の準備資料をたくさんくれた。
ゴマすりクソパリピ君は、実は良いやつなのだ。
転職活動の効能
エントリーシート(履歴書より仕事の内容を詳しい感じに書いた紙)を志望企業向けにまともに書いて出したのが3か月前だったが、
それから一社は途中で辞退し(残業が40時間あると言われたので)、
今はもう一社の選考を進めている。
転職活動をしていると少し楽しい気持ちになる。
もちろんなかなか受からないとツライものだと思うが、新卒時と違って「いつまでに決めなくてはいけない」というのがないので少し気が楽なのだ。そうでもない事情の人もいるかもしれないけど。
そして、以下のような効能もある。
①必然的に休みを取り、気分転換になる。
面接に行くには、平日に会社を休んだり、早引きしたりしないといけない。
面接はだいたい平日にあるし、
休日に面接してくれる会社は、休日出勤がありそうで怪しいからだ。
でも有給休暇を使えば、昼ご飯に外でラーメンが食えるし、
早引きすれば夜ご飯に外でラーメンが食える。
土日でもラーメンは食えるけど、面接後にスーツで喰うラーメンも旨いものだ。
有給休暇は、どうしても休まなきゃいけない理由を作ると、使いやすい。
面接はそういう「どうしても」な理由になる。
②違う生活を想像する
また、求人を見ていると、自分が違う生活をしている様を想像できる。
ここに住んだら毎日あのラーメン喰えるとか、
在宅勤務したら猫飼いたいじゃんとか、
職場この辺ならチャリ通勤圏内に住めるじゃんとか、
ハナマサ近いから家でラーメン仕込んでみるかとか、
そういう感じのことだ。仕事とかじゃなくて。
俺は結構そういうのが楽しい。
③「いつでも辞めたるぞ」の精神
そして、一番良い効能は、「俺はいつでも転職できるんだ」という気持ちである。
転職活動をしていると、上司になんか言われたり、なんかきつい仕事があっても、
「まあ、俺いつでも辞めれるしな」となる。こんなん腰掛けですよ、となる。
「この苦しみが未来永劫続く訳ではない」
「60歳まで電車に乗らなくてもよい」
それが実感を伴って理解できると、心に余裕が生まれる。
むしろ「このおじさんは管理職だから転職しづらくてつらいだろうな」という慈しみの心さえ生まれる。
人には皆、それぞれのつらみがあるのだ。一緒につらもうよ。
間奏: 煮豚。をプロデュース
脂(Si), 俺たちはいつでも 醤油とみりんだった
煮豚じゃ負け知らず そうだろ
脂(Si), 俺たちは昔から 炊飯器にお湯入れ
ジップロックして 保温 なぜだろう
豚はいいねぇ。豚は心を潤してくれる。リリンの生み出した豚のハラミだよ。 pic.twitter.com/8kpKzG6afR
— T-DRAGON elt (@ELT_ogipei) 2019年6月24日
今日は豚ちゃん。
炊飯器で炊飯でなく保温調理する場合、熱湯と水で70度を作ること。低すぎると食中毒になりますが、ちゃんとやると疑似低温調理が出来て結構よいです。肉をジップロックに入れ、それを炊飯器のお湯にぶち込み6時間くらい保温で放置します。もっとやっても良いです。
味付けは茹でた後で醤油とみりんを加熱したやつに一晩くらい漬け置く感じです。本当はみりんより、日本酒が良い。なぜあとで漬けるかとうと肉に火が通る時に塩分があるとなんか肉が固くなるという疑惑があります。
働かなければお金をもらえない。働いている間はお金を使えない。
あの世界一稼いだミュージシャンであるエミネムですら有名曲「Loose yourself」で「俺には9-17時勤務は無理Yo」とラップしている。まあ、それを主題歌にしたエミネム半自伝映画の「8mile」を観たら、エミネムはめちゃくちゃ車のプレス工場で働き、「残業させてくれてありがとう」と管理職に言っていたけど。
ライブ明けに「打ち上げいこうぜ!」と言われて「これから仕事に戻らなきゃ」と言うエミネム。ライブの時間だけ代わってもらったのだ。
偉い。エミネム偉い。
でも、そんなつらい思いをしないと音楽ってできないのか?
好きなことってできないのか?
なんで、いつの間にか、生きるための仕事から、仕事のために生きること、になっているんだ?
違うだろー!俺はバンドをやるために上京したんだろ。
Excelマクロを作るためじゃないだろ(それは楽しいけど)。
どんなバンドをやっているか?こんなバンドです。
「Emily likes tennisってどんなバンドなんだろう?」
— Emily likes tennis (@wedisliketennis) July 14, 2019
「ロックって怖い音楽なんでしょ?」
そんなあなたに贈る、
「1分ちょいでわかるEmily likes tennisのすべて!」
これで君もEmily likes tennis博士だ!! pic.twitter.com/ZACIfz5VME
次のライブはいつか?7/21(日)です。(めっちゃすぐ)
投票行って外食して、夜に見ようぜ。
え、行ってみたい?マジで?
↓ここから予約してくれ。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc9bi9GwSuk65mFkbgXEaaplc-e6bcOpSldX9zlCnpqLxhe0Q/viewform
ライブハウスって行ったことない?一人でも大丈夫だよ。グーグルマップ見て現地に行けば良い。わからないことがあれば emilylikestennis@gmail.com とかに連絡して聞いてくれ。
そしてT-DRAGONというドラムの人に「ブログ見て来ました」って言ってくれ。たぶん目合わさずに、でも嬉しそうに「ありがとうございます…」って言うから。