たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラマーが描く人間賛歌的なブログ

プロメテウス天ぷらそば

クリスマスは親にクラシックコンサートに誘われたがなんとなく悔しくて断った。というかクラシックは吹奏楽部のトラウマがあるのでどちらかというと苦手。

 

なので家で筋トレをもりもりやる日にしようと意を決するが、夜に同じく孤独なおっさんに誘われたので飲みに行ってしまった。気づいたら池袋で終電を逃した。まあ減量になるしと思って家まで歩いて帰ろうとするが、聖夜に一人でとぼとぼ歩きながら今年を嫌でも振り返らされながら帰る現状33歳の俺を俯瞰しつつ、お腹が空いてきたなあと思ったのでこの状況を肯定するために新宿のいわもとQに年越しそばを食いに行く。そうだ。減量は自慰行為だ、男は増量を。

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声が割れたのぶ代みたいな店員さんは今日はいなかった。いわもとQで年越しそばを食うという侘しさがむしろ優しく感じる。つらいときは暗い歌詞の曲を聴きたくなる。打ちのめされると松屋をかきこみたくなる。なぜか俺のブログを褒めてくれている先輩バンドマンのブログを見つけて目頭が熱くなる。でもたぶん俺は全てを手に入れたらブログを書くのをやめるだろう。クソ寒いがなんとか自宅に帰り着く。中野って便利だなと実感する。

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次の日も暇すぎて年越しラーメンを食う。

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ずんどう屋でライスをつけることをひるむくらい年老いたら、どうか俺を拳銃で撃ち殺してほしい。

 

母が東京に来た。最近ジョナサンにハマっていると言うので親戚との忘年会がジョナサンで開催される。従兄が最近ジムに行き始めたというので絶対に俺のほうが先にマッチョになってやると闘志を燃やしながらハンバーグロコモコを食い散らかす。

叔母が「エイリアン:コヴェナントを観ていないなんて信じられない」と言うので年末年始は両親と俺でエイリアン映画を3本観ることに決定した。

駅前に小さいドラえもん像があってかわいかった。

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前も書いていたが年末は帰省しないことにした。

父親は数年前から東京に単身赴任で来ており、レオパレスの小さな部屋に住んでいる。

せっかく一軒家を建ててローンも払っているのになんで会社は定年間際に単身赴任なんてさせるんだろう、と思うが当の本人は東京が好きで観光が好きでコンサートとかイルミネーションとかそういうのが好きなのでわりと楽しんでいる。初詣すら数年行っていない俺には一切受け継がれていないであろうアクティブな遺伝子。

今年は母がこっちに来るのでもう東京で年越しをしようという事になった。新幹線に乗ると往復で3万以上かかるし、地元に友達はいない。今年は同窓会もあるらしいけど同窓会で話す人がいるか定かではない。少ない友人はちょうど子育ても真っ盛りとか僻地で労働しているかの人生フェーズの奴らが多く、出席者は少ないようだ。T-DRAGON、地元帰らないってよ。

次の同窓会は5年後だ。同窓会というものに対しての正しいスタンスがどんどんわからなくなっている。もう二度と人生の交わることのない人達と一瞬だけ会って、あの頃予測した将来像の答え合わせをする。それはなんだか亡霊と話しているような、空虚で不思議な時間だと思う。死後の世界に行ってみたいという感覚もなくはないが、本当に何も報告することがない。同窓会の話はもういい。

 

そのレオパレスの小さな部屋で小さなこたつに入りながら3人でエイリアンを観た。

エイリアンという映画にはその前日譚になるプロメテウス、エイリアン:コヴェナント、という作品がある。

俺はコヴェナントだけ観ていなくて、その前のプロメテウスも割と適当に見ていたのでみんなで紅白の前後、大晦日と正月に3本を観ることになった。内容についてはキモキモ生物を帝王切開で取り出すシーンが怖すぎてイカが食べれなくなった。リドリー・スコット監督ってちょっと頭おかしいのかなと思った。うわーグロいねえと言いながら普段怖がりの母は気づいたら寝ていたのでやはり母強しと思った。父も寝ていた。叔母が言うから期待して観たコヴェナントはまさかの「まだまだ続くよ!」みたいな終わり方でどうやら打ち切られてしまったらしくどういう意図で薦めてきたのか判然としないが内容自体は面白かった。エイリアンは普通に今見ても面白かったし実は猫映画だった。

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紅白は全員知らない人しか出ていなかったので親の横でひたすら腕立てをしていた。vaundyのことをバンドだと思っていたので、最初てっきりポインティが出てきたのを俺がvaundyと聴き間違えたのかなと思った。

 

近所の公園へ散歩に行った。鉄棒があり懸垂をした。10回やろうとしたが7回しかできなかったが親は感心していた。「腕立てしてなかったらもっとできたねんよな」と言い訳をした。今のところ親に見せられる俺の2022年の成果はこれしかない。一方の妹はここへ来ていないが夫と過ごしている。どちらが親孝行かは個々人の価値観に依るところなので結論は控えさせてもらう。「俺も色々考えてるんよ」と言うと母は「それならええねん」と言った。色々考えてはいるのだが、具体的に何を考えたのか、それは俺にもわからない。わからないが母は会うたびに俺に「あんた肌キレイやね〜」と言うのでスキンケアは間違っていないっぽい。

 

映画のタイトルの「プロメテウス」というのはギリシャ神話の神様らしい。人間を作ったり、火を人間に与えたやつらしい。諸悪の根源だ。人間を作った存在がいると信じたいのは、そうすれば人間に目的が生まれるからだと思うが残念ながら人間は地球に生えたカビみたいなもので自然に発生しただけのゴミクズだと俺は思っている。だから生きる目的などない。それは悲しいことではなくて、宇宙に期待されていないのだから好きに生きればいいということだ。ただ好きに生きるということの意味とか、一番やりたいことをやる、みたいな話が未だによくわかっていない俺は、今年中にマッチョになることにした。明確なマッチョの基準はわからないが宣言することは大事だ。数日前から毎日、玄米と鶏むね肉をめちゃくちゃ食っている。とりあえず一ヶ月だけでも続けばいい。なんでマッチョになりたいのかはわからない。ただドラムの音がちょっと良くなるような気がする。

 

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