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たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラムが書くブログ

プレミアムフライデーに「セッション」を観て、怖かった先生のことを思い出して、母と電話した話

プロローグ

雨の中、会社からの帰り道、雨合羽を着せられた柴犬が、松乃家の前から一歩も動かないでいるのを見た。飼い主のおばさんは困った感じで何度も紐を引っ張っていた。

俺も松乃家が好きだ。その気持ちは痛いほど分かった。

でもな、もうそこの松乃家は大根漬物食べ放題辞めたんだよ。そんな松乃家、松乃家じゃないのにな。でも本当なんだ。いくら待っても大根は戻ってこないんだよ。

こんなこと言ったって犬には分からないよな…。

 

 

※このブログには映画「セッション」のあらすじに関しての言及があります。ネタバレとかそういうので台無しになる類の映画ではないと個人的には認識していますし、出来る限りこれから観る方の楽しみを損なわない書き方になるように注意していますが、恐れ入りますが責任は取れませんので、ご注意下さい。

 目次

 

プレミアムフライデー

「きっとプレミアムフライデーなんて、誰も満喫してない」って思ってた。

 

俺はこの4月で就職して3年目を迎えた。

入社した当初は自分がちゃんと健常にやっていけるとは思えなかった。

毎朝ちゃんと起きて、ちゃんと定時まで働いて、残業して、それを毎週5日間、長期休みなんて1週間程度しかもらえない生活。いやいやそれは無理だろうって思ってた。でもどんなことでも時間が経てば順応してしまえるものだ。今は土日でも朝になれば自動で目が覚めてしまう、哀しい企業戦士になってしまった。

もちろん最初、慣れるまではつらかった(慣れてからもつらい)。だから同期とよく金曜に飲みに行った。少ない給料で酒を飲んで、当たり障りのない話をして、会社員ごっこを楽しんでいた。

でもすぐにそんな金曜日も新鮮味を失い、会話のネタもなくなり、そもそも帰って寝てえし、自然と誰も声を掛けなくなった。同期たちは帰って寝たり、クラブでナンパしたり、スロットしてタクシーで帰ったりするようになった。俺は毎週、家で下手くそなスター・ウォーズFPSをやるかAmazonビデオで映画を観るようになった。空中浮遊するバイクでダース・ベイダーを轢くと一撃で殺せるので楽しかった。

 

プレミアムフライデーなんて制度を聞いた時も、どうせ半数くらいは寂しく家でテレビ観てるんじゃねーのと思って、だから前回のブログのアップも、あえて金曜にぶつけてみた。皆の寂しさを少しでも紛らわせたら、と願ってのことだった。

そしたら、ツイートに対する反応の通知が全然来なかった(土曜になってから増えた)。

 

俺は悔しかった。逆恨みだってわかってる。

だけど裏切られた気分だった。

皆プレミアムしてるんだ。Twitterを見てる暇なんてない。

職場の仲間と、友達と、恋人と、家族と。

3時に退社して。心の底からの笑顔で。分かち合って。

ああ、この気持ちがプレミアムなんだねって。

 

今夜プレミアムじゃないのは、俺だけだ。

 

だから泣きながらチャリで近所のダイエーに行った。きゃりーぱみゅぱみゅがエンドレスで「イオンにはイースターを楽しむヒントがいっぱい!」と狂ったように叫ぶ中、俺も「これがプレミアムなフライやでー!」と泣きながら半額200円のチキンカツ弁当(全然プレミアムじゃない)と、半額100円のマグロの刺身(プレミアムじゃない)と、半額400円の和牛(プレミアム)を買った。帰って、泣きながらAmazonビデオにアクセスした。肉を焼いた。そして勢いでレンタル代400円も払って映画「セッション」を観た。

 

セッション

気になってたのになんで観てなかったかというと映画館行くのを面倒臭がってたら終わってただけだ。Twitter見てるとバンドマンの人とか菊地成孔(この人の評論読みづらすぎてヤバかった。町山智浩がまとめてくれてよかった)とかがなんか色々書いてる話題作らしいんだなあという感じが伝わってきてたのに、見逃した。知らない人のために説明しておくと、「暗いドラム青年がスパルタなハゲ先生にめっちゃ怒られて可哀想」っていうストーリーのジャズの映画だ。「のだめカンタービレmeetsフルメタル・ジャケット」みたいな感じだ。今話題のララランドと同じ監督です。

このハゲ先生の恫喝が非常に恐ろしく、またあんまりハッピーな話ではないので「音楽ってそういうもんじゃねえだろ!ラブアンドピース!」的な批判も多いようだ。だが俺は、事前に予想していたことだったが、このスパルタ表現に非常に納得し、リアルを感じていた。

それはひとえに、この少年にとってのハゲ先生のように、俺にとってのデブ先生が居た為である。

 

デブ先生とわたし

デブ先生は俺が高校2年の時に転勤してきた。

デブ先生は若くふくよかな先生で、「すしざんまいの社長eatsホリエモン」て感じの見た目だった(食べる前からほぼ相似だけど)。授業はユニークで人柄にも親しみがあり、すぐに生徒たちの人気を獲得した。あの先生面白いねーって皆言ってた。

そして彼は、吹奏楽部の顧問になった。

 

俺の高校の吹奏楽部は、昔は優秀な成績を納めていた時期もあったが、今ではかなり落ちぶれていて、生徒たちにも諦めムードが漂っていた。楽しくやりゃいーじゃん。

そこへ新たに若い顧問。なんでも前の学校ではかなり強い吹奏楽部を受け持っていたらしい。「俺は1年でお前らを県大会まで連れて行くぞ!」なんだかドラマみたいな展開だ。皆が期待をしていた。

だがデブ先生はすぐに本性を現し始めた。

そもそも俺はクラシックなんて別に興味なかった。吹奏楽部に入ったのは、無料でドラムが叩けると気付いたからだ。軽音部がないから仕方なく入った。後輩は中学からの打楽器経験者ばかりで、みんな俺より上手かった。だからデブ先生が叱るのはいつも俺だった。仕方がなかった。

「セッション」のワンシーンで、顔面を何度も叩かれながらテンポが合っているか聞かれるシーンがある。俺は腕を憎しみを込めて強く掴まれ、何度も何度も太鼓を叩かされながらこのテンポでやれと怒鳴られた。「下手くそが!死ね!」と叫ばれたこともある。教師にやで。吹奏楽部は女の子ばかりなので皆の前で怒られるのは余計に惨めだ。「セッション」は音大が舞台で、皆プロを目指して文字通り死ぬ気で音楽をやる話だが、俺のはただの放課後の余暇でやっている部活だ。へっぽこ高校教師にそこまで言われてまでやりたくはなかった。その指導からは熱意というより、怒りしか伝わってこなかった(実際、県大会にはその数年後も行けず仕舞いで、大した能力もなかったようだ)。既にその頃、僕は本とDVDを見て独学で下手くそながらドラムを叩けるようになっていた。女の子はどうせ、運動部の奴らと付き合っている。キモオタの先輩は「ハァ?」しか言わなかった。俺がここに居続けるメリットは1ミリも無いように思えた。

それでも辞める時は言い出しづらかった。運動部の友達は全員「一度やり始めたことをつらいからって投げ出すなんてダメだよ」との意見だった。母に聞いたら「そんなつらいなら辞めたらええやん。無理してやっても意味ないで」とすごい軽い感じだった。なので安心して辞めることにした。

デブ先生は職員室では温和に話を聞いて「考え直せないか」と言ってきたが、部室に行くと顔を真っ赤にして俺の胸ぐらを掴み罵倒を繰り返した。結局は職員会議に行った隙をついて逃げた。「そんな下手クソやったらバンドなんか絶対できるようにならん」と言われ、少し心配になった。が、毎日放課後に自転車で友達と爆走して池の黒鳥のモノマネをしていたらそのうちどうでもよくなった。

 

よく食べ、よく辞めよう

俺の経験と「セッション」の話は、上でも書いたけどだいぶ重要なところが違うと思う。だから比較するべき話ではないし、この映画の良かったところはストーリーの正しさ云々とかじゃなく、演出の巧みさだと思う(ホラー映画みたいなもの)。意外なことに俺は結構好きな映画だった。ドラムそのものも格好いいし。だけど音楽の先生って、(ジャズはどうか知らんけど)なんかイカれてるやつが多いと思う。

観終わった後、最近セッションを観た母に電話したら母も面白かったと言っていた。(誰にも読んでもらえないしょうもないツイートを100個するよりも、親と1分間電話をした方が有益だと最近気付いた)俺の部活のことは言いそびれた。

 

最近、同期の様子がおかしい。まだ2年だけど、もう2年だ。労働していると、何か感じるところもあるのだろう。こちらが全く話しかけていないのに、一緒に昼飯を食う時や帰る時などに横でずっと

「あ〜」

「そっか〜」

「まあな〜」

「ま、しょうがねえかぁ〜」

と30秒に一回くらい、自動で言葉を発するようになった(俺は完全に無視している)。これではファービーと一緒にいるのと変わらない。むしろ「とってもタノシ〜」とかもっとポジティブなことを言う分、ファービーの方がマシだ。

俺も部活を辞める時は深刻に悩んで、躊躇ってしまった。でも「辞める」という選択肢はどんな時でも常に心に準備しておく必要があると思う。人生は映画とは違う。視野が狭まると心が腐っているのに気付かず、最終的には同期のように心が死んでも気づかないまま働き続けることになる。バックホーン曰く、これを「逆ゾンビ」と言います。何が一番大事か、それを忘れてはいけない。優先順位を決めておくこと。ワーク・ライフ・バランス。クオリティ・オブ・ライフ。俺はいつでも、宝くじが当たったら会社を辞める心の準備が出来ている。

だが宝くじを買ったことは一度もない。

 

 

 

今後のライブ予定

先生に絶対できないって言われたけどバンドやってるんやで

 

↓レコーディング頑張っております。

6/3(土) 秋葉原CLUB GOODMAN

「Emily likes tennis presents オートマチックアフィリエイトセミナーvol.2」

かなり豪華なメンツが揃っているかと思われます。

 

↓大阪でもやります。僕は実は兵庫出身です。

5/13(土) 難波BEARS

gurumeレコ発イベント[美食家の反撃]

  • gurume
  • いったんぶ
  • 犬猫やつあし

 関西弁は捨てました。

 

 ↓昼のイベントです。健康的で良い。

5/6(土) JAMA FES -day4-最終日 

JAMフェスへのアンチテーゼなんだぜ

 

 

↓誕生日会的なものだけど誰でも来て良いんだ。

5/20(土)新宿Motion

「キクイマホ生誕祭」

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