たぺログ

Emily likes tennisという日本のバンドのドラマーが描く人間賛歌的なブログ

ブレードランナーを観てディズニーランドのダッフィーもレプリカントじゃんと思った話

※このブログには映画『ブレードランナー2049』に関する記述があります。核心に触れるようなネタバレには全然なってないですが、まっさらな心持ちで観たい人は先に読まないようにしましょう。ていうか早く観よう。

 

ブレードランナー2049を観てきた。面白かった。あまりにかっこ良かったので主人公の履いていた靴が欲しいのだがメチャクチャ軍用だ。これ会社で履いてたら俺はただでさえオシャレがクソなので絶対おかしくなる。


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公開日の次の日に高校時代の友人2人(リビ沢くんとマゾ山くん)が、ちょうど東京におり、折角だしと誘って新宿TOHO観に行った。彼らは特にオタクではないしむしろ運動部の部長なんだけど、根性が根暗なのでオタクみてえなツラをしていて、高校時代は特にというか唯一仲が良かった。新宿TOHOのスクリーンもすごくでかくてすごく、とても良さがあって良かった。

 

僕達は一応前作のブレードランナーは観ていたが、それだけだった。凄いSF映画なんだとは知ってたし原作も読んだが基本的にはそこまで思い入れはないので普通に文句なく楽しんだ。(最後のあれどうなったん?的な疑問はあった)

しかし、ブレードランナーの如く雨の降りしきる新宿の居酒屋に行き、もつ煮を喰いながら感想を話そうとしたがあまりに予備知識が無かった為、30分で話題が尽きた。映像的に印象の強いシーンが多すぎて、おビールを飲んだ俺はもう犬が床の酒を舐めるシーン以外頭に出てこなかった。ドッグがフロアーをリックしてたね、としか言えなかった。

俺は悲しかった。俺たちは久しぶりに会い、盃を交わすことができる喜びをお互いに感じているのに、中途半端に近況を知っているし、お互いにあんまり興味もない為に話すことがないのだ。またそれは脳の老化のせいでもあるのかもしれなかった。あんな迫力のある映画を観たあとに話すことが「めちゃくちゃリアルなVRは浮気に入るか」ぐらいなのは本当に情けなかった。

 

俺は勢い余って「何か最近楽しいことある?」と聞いてしまった。「映画とか以外に先の楽しみってある?」

マゾ山が「俺にそれを聞くのか」と怒った。

 

マゾ山くんは東京に一時的に研修に来ており、遊ぶ友達がいない為毎日ジョギングをしていると語った。マゾ山くんはバイクに金をつぎ込みすぎて貯金も全く無かった。酒も飲めないのでソフトドリンクを舐めていた。

 

 俺は自己嫌悪に陥った。俺はマゾ山くんがたぶん楽しくないんだろな、と思って上の質問をしたのだ。できれば自分が安心できるような反応が欲しいと思ったのだ。彼と違ってずっと関東に住んでいる俺は、会社の同期以外にもバンドや大学の知り合いが少しだけいる。それはしょぼいけど差だった。

俺はマゾ山より優位に立てると思ったのだろうか?

 

突然だが、僕はダッフィーもレプリカントだと思う。

レプリカントブレードランナーに出てくる有機的なアンドロイドのことで、ダッフィーはディズニーランドのテディベア人形だ。

ダッフィーはミニーマウスによって造られた。ミッキーマウスが船で旅に出る時、彼が独りで寂しくないようにと願って。その想いが、ダッフィーに心を与えた。だからミッキーマウスという主人を喜ばせる、その目的の為だけにダッフィーは存在する。ダッフィーにフォカヌポウ?検査(レプリカントを見分けるために網膜を見て共感力を試す)をやったらたぶん「ネズミを燃やす」とか言っても動揺しないだろう。

 

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ダッフィーは話せるし、歩ける。日本の子供向けアニメ的な幼稚さを持ったその喋り方は、個人的には気に入らなかったが、今思えばその妙な元気ぶりも作られたものだと考えると憐れに思えた。

僕がダッフィーの境遇に悲劇性を感じたきっかけはむしろ彼に仲間が現れたことだった。

ダッフィーにはシェリーメイという「恋人」が作られた。なぜか。ただのグッズ展開か。

 
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 ダッフィーには他のディズニーキャラのように心がある。自我を与えられたダッフィーは恐らく、ミッキーのための人形でいることに耐えられなかったのではないだろうか。主人公でない人生に嫌気が差して、ミニーに泣きながら懇願したのではないだろうか。「俺にも対等に愛することの出来る何かをくれ、でなければ今すぐ殺してくれ」

見下され軽んじられ、レプリカントは自分の世界を探そうとする。それは人間と何も変わらなかった。

 

マゾ山くんはおどけて「早く死にてえ」とキレる真似をした。

俺たちは爆笑した。レプリカントのように、マゾ山は成績優秀な奴だった。

 

まだ孤独な小学生だった時、教室の後ろの本棚の前で本を読んでいると「昼休みは外で遊べ」と言われるのでいつも本を持って歩き回っていた。運動場の端っこで地面に落ちてもがいているミツバチがいて、助けてあげようと思って手のひらですくい、近くの植え込みまで優しく運んでいった。手を開くと手のひらには針が刺さっていて、ハチはフラフラ飛んで地面に落ちた。

俺は読書好きだったので、ミツバチが生涯で1度しか針を刺せないこと、その針は内臓ごと対象物に残るため刺したミツバチは死ぬことを俺は知っていた。俺の優しさはハチにとって無意味なお節介だった。クラスに馴染めない底辺の俺は小さなミツバチを自分よりも弱いと思っていた。ハチはただ怯えて本能に従い刺したのかもしれないし、お前の気紛れなんかに救われてたまるかと思ったのかもしれない。

 

俺たちは魚の頭の煮付けを頼んだ。するとボウリング玉くらいの得体の知れない頭が出てきた。そのグロテスクさはまさにブレードランナーの孤独そのものだった。新宿にこんな店があるとは新宿も捨てたものではないと思った。それをみんなで分解して食いながら僕は実家の親に「同窓会のハガキ、参加に丸つけといて」とLINEした。

 


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大学時代の友人から「ニンニクの食べ過ぎで救急車に運ばれた」と報告があった話

別に俺がその場に居合わせた話ではないのでタイトルの話はそんなに詳しく書けない。彼の承諾も得てないし個人情報的なこともあるので詳しく聞いてもいない。

でも他人事とは思えないので書く…。

 

(ニンニクで倒れる話はだいぶあとになるので僕の自分語りに興味がない人は目次から「本題」に飛んでください。)

 

 


ピープルインザストレス

仕事のストレスというやつがあって、これがなければもう人生のほぼ全ての問題が解決するんだけど、残念ながらある。ちなみに残りのストレスは就職活動と死だが人生全体で見ると労働している時間に比べれば誤差くらいの時間なのでカウントしなくて良い。

 

それを解消する為に多くのモノとかサービスが有って、お金がある人はそれ相応にディズニーランドとか漫画喫茶とか俺のフレンチとかを消費するし、お金がない人はそれ相応にAmazonビデオとか無料漫画アプリとかラーメン二郎とかを消費する。最悪の場合は家で寝たり水道水を飲んだりする。

 

俺達の世界はストレスで廻っている。というかストレスに廻されている。

 

サラリーマン俺達


そうやってサラリーマン俺達はなんていうか、「常に残り20%だからすぐ充電しろって通知が出てる状態のスマホを低速のUSB充電に繋げて使い続ける」みたいなやり方で精神を消耗し切らないようにしながら寿命まで生きていく。そんな気がする。だが時々充電を忘れて電源が切れてしまったりするスマホもいる。俺達はたまごっちのようだ。

産まれてすぐの僕のストレス解消は機関車トーマスの玩具の車輪を前後に回すことだった。(昔サークルの友達と、「人間は幼少期に車輪に興奮したか否かで理系か文系どちらに進むかが決まるのではないか」という話をした。)それだけ単純なことで快楽を得ることができたのだった。

だが少し成長すると自分のストレス解消はもっと、映画を見るとか本を読むとかドラムを叩くとか、人聞きが良いものに変わった。人間は本来、年を取るにつれて複雑なものに関心をもつようになるのだ。

そして、最近の僕のストレス解消方法は
・無料漫画アプリ
・激辛
・ニンニク
この3つが定番になってきている。お気付きの通り、また幼稚な手法に退行してしまっている。少年ジャンプとカラムーチョだけが日々の生きがいだった小学1年生時代に逆戻りだ。
恐らく、与えられるストレスの質がより厳しく邪悪なものになると、その解消方法も乱雑なものになるのかもしれない。もう何も考えたくないし、ていうかなんなら幼稚園の頃に戻りたい。

ストレスの解消は定期的に、飽きない程度に用法用量を守って使わなくてはいけない。
だから僕は無料漫画アプリは絶対課金しないし、続きが気になってもTSUTAYAでレンタルしたりしない。
毎日無料のポイントだけと、あとはアプリゲームのCM動画を見てもらえるポイント以外は我慢している。
単純に俺がせこいというのが1番あるが、連載漫画というのは一気に読むとあまり面白く感じられないのだ。
薬を一度に飲みすぎて耐性がついてしまっては元も子もないという話です。

 

将太の寿司

将太の寿司はかなり面白くて、正直課金しようか迷った。
将太の寿司は典型的なサクセスストーリーだ。
性格が異常に良すぎる寿司握りの天才の将太がタイトル通りに寿司を握る漫画である。
寿司にまつわる包丁とか海苔とか酢飯とか全てのオブジェクトに、各話で現れる登場人物達の感動的だったり悲劇的な人間ドラマが有り、それらが全て将太の思いやりと寿司テクニックで解決されるという話である。(普通に寿司関連で家族が死んだやつとか出てくる)
俺が将太だったらいちいち寿司を握る度に色んな人々を思い出してトラウマになりそうだが、将太はメンタルがクソ強いし天才なのでそこは余裕で自分の肥やしにしてサクセスを重ねていく。
また、職場に本当に最悪な先輩がいたりして、マジで最悪に性格が悪いのだが、なんか嫌いになれなかったりしてその辺の描写がすごく上手くて良い。(褒めるボキャブラリーが足りない)
毎日通勤電車に乗りながら読んでいると、新人の将太が周囲のおっさん達に口々に「並大抵の努力じゃこんな仕事はできねえ…!」「その努力、見事としか言いようがないだろう」「い…一体どれだけの努力をしてきたというのだ!」(褒められるシーンの勝手なイメージ)と努力を絶賛されまくるそのサクセスっぷりになんだか俺までサクセスしている気がして大変サクセスしてくるのである。
そんな良さがある漫画なのだが、将太が天才で性格が良過ぎて段々ムカついてきたので課金せずに済んだ。俺だったらトイレに逃げるのになんでコイツはいつも徹夜で頑張るんだと反感を覚えてしまったのである。
残念ながら俺は将太ではないのだ。

 

辛きもの

辛(から)いものは何でかわからないけど急に食べたくなる。
中本はこないだ久しぶりに食べたけど残念ながらあんまり好きではない。唐辛子以外の、麻婆豆腐とかカレーとかの辛いやつが好きだ。麻婆豆腐は花椒が大事だということがわかっている。カレーはよくわからない。たぶんなんかいろいろスパイスとかがあるんだろうけど、よくわからないので家では仕方なく唐辛子をかける。教えて欲しい。ガラムマサラは結局カレー粉の一種らしいし、もう色々買ってみようかなと思っている。昔より辛いものが食べられるようになっているので、会社のストレスで脳がおかしくなっているのかもしれない。カレーについては研究が進んだらまたブログにすると思う。

 

(本題はここから)ニンニク、そして別れ

そうだった。ニンニクの話だった。
大学の友達と久しぶりに会った。彼はとても良いやつだし人当たりがよくモテるのだが、ひどく言葉遣いが汚いのと、女の人がビンタされるビデオを観るのが好きなところがちょっと問題なやつだ。

俺がブログにブラック企業で就活したことを書いた、と話したら「あそこネットで叩かれすぎて社名変えたくらいドブラックな会社だよ」と笑いながら教えてくれた。

なんだかんだ気の良いやつだ。


そして、ビンタ君もまた会社でストレスを感じている一人である。
ビンタ君はストレスを2chと合コンとす●丼で解消しているようだった。
ビンタ君は会ってすぐに「俺もう、ニンニク食わねえわ」と言った。煮干しラーメン屋で言わないで欲しい。たいがいのラーメンスープにはニンニクが入っているので。だがそれよりも理由が気になった。

ビンタ君は詳細を話してくれた。

 

その日もビンタ君は会社のストレスを抱えていた。もちろん毎日抱えていると思うのだがその日のストレスは凄かった。どれくらい凄かったかというと伝説のす●丼にフラフラ入ったと思うと大きめの瓶に入っているニンニクをほとんど入れてしまったのだという。そして完食してしまったのだ。その日は大丈夫だったが次の日起きてから背中が痛くなったらしい。あとは気付いたらもうなんか心臓がドキドキしてきて気持ち悪くなってぶっ倒れたとのことです。目が覚めたら病院にいたのだという。病院を出てまずここがどこかわからなかったそうだ。怖っ

 

ビンタ君とは昔、ラーメン二郎に一緒に行った仲だった。大学の別の友人でラーメン二郎に週2以上通っていたロッティストのカネシ君(ラーメン二郎には特殊な醤油が使われており、カネシ醤油という。だから俺達は尊敬と軽蔑を込めてカネシ君とかカネ氏とたまに呼んでいた)と一緒に列に並んだことを思い出し涙が出そうになった。
もうビンタ君とはラーメン二郎には行けないんだな…と思ったからだ。
もう俺達は若くない。ストレスがあるとは言え、もう無理は出来ないのだ。

ていうか、そもそもビンタ君は胃痙攣になって一ヶ月くらい豆腐だけ食っていた時期もあった。元々内蔵は弱いし、ガリガリなのである。そもそも無理はしたらいけないのである。


カネシ君はカネシ君でもちろん大学時代から健康に異常をきたしていた。医者に「絶対おかしな食事をしているだろう」と言われても、二郎に行くなと言われたくないがために二郎に行っていることを隠したそうである。アル中のジジイみたいなやつだ。絶対に死んだら良いフォアグラが取れると思う。

 

「もう限界が来たんだ。
俺達は、もうあの頃に戻れない。」
俺はその日、ビンタ君と飲んで別れた帰り道にそう思った。
次の日も会社だったので21時には電車に乗っていた。
もう無理はできないんだ。
電車の窓の外に大盛りの二郎が映っている気がした。
三角コーナーの中身みてえな生ゴミ
ギトギトの脂肪の塊。
それが俺達の大切な思い出だった…。
俺は心の中で「さよなら」と呟いた。

 脂がひとすじ、滴り落ちた。

 

 

 

そして数日後、ビンタ君からLINEで「今度カネシと3人で二郎行こうぜ!」と誘いが来た。
俺は「マ?行くわ!」と返事したので明日スタジオ練習のあと関内二郎食ってきます。
そんで月曜はライブだぜ!シクヨロ!

 

 

 

 

9/18 新宿モーション

open17:30

TOKYO-HOT

w/サーティーン

逃亡くそタわけ

シャイガンティ

フード🍚しばたさおり  

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新宿のエピタフカレーはこないだ行ってみたけどめちゃくちゃ美味いし辛かったから絶対チキンと魚のあいがけはまた食べようと思ってるぜ! 

 

 

 

SIerの会社説明会に行ったら「君は採用しない」と社長に言われた話

明日は吉祥寺でライブなんですが吉祥寺は遠いのであまり思い出がなく、ライブに出た以外だと今は無きバウスシアターで「オールナイトで昭和のゴジラを観る」という中年の汗臭そうな用事でしか行ってないので(幕が上がってゴジラの足音とともに缶ビールを開ける音が鳴っていた)全然関係ない話を書きますが明日のライブは是非来て下さい。一応その宣伝のために書いていますので気になりましたらよろしくお願いします。その際は「ブログ読んだよ」とお伝え下さい。

 

 

メインの話自体は大した事件でもないしょうもない話なので少し回りくどい感じで始めさせて下さい。ちなみに最近は「この記事は2分で読めます!」みたいな異常な程の気の回し方をしているキュレーションサイトがありますが今回は4500字を超えているのでかなり暇があっても読むのはキツイです。

 

もうずっと会社に行きたくないので色んな現実逃避を代わる代わる考えている。

FX、株、ビットコイン、起業、農業、全て妄想して全て何の行動にも移さず(FXと株とビットコインの口座だけ開設した)、その可能性を模索だけして繰り返される生活を渡り歩いてきた。

 

で、最近のマイブームは「リモートワーク」である。

家に居ながらにして仕事ができるというやつだ。電車に乗る時間を削減出来るだけでなく口の臭い上司に無駄話を振られたり元々自分とは関係ない仕事を振られて残業させられ挙げ句の果てに飲み会に誘われて親とほぼ同い年のオッサンと割り勘させられることがなくなる(気がする)素晴らしい制度だ。誘ったら払え。払わないなら誘うな。

そもそも家が大好きで家から出たくない俺にはぴったりである。自由時間が増えればバンドの予定も入れやすいし。

 

まあ、もっぱらハードウェアがないと仕事ができない弊社には無関係な話なのですが、数年間くらい頑張ってWeb系のプログラミングとか勉強して転職出来たら良いな〜、という妄想を通勤電車と昼飯の後の休憩時間と寝る前に考えている。でも家に帰って勉強する暇があっても圧力鍋でつい肉を煮込んでしまう。今の俺にはExcelでセルの並び替えをするマクロを組むので精一杯だ。それでも古臭い会社なので表彰状が貰える。金は飲み会代程度しかもらえない。

 

そもそもSEなんてそう気安く手を出していい職業ではない。俺はSEの父に「SEにはなるな」と言われているのである。確かにグーグルなどの年収高そうな理系企業といえばSEだし、賢そうで輝かしいイメージはあるし、なんかノマドワーカーとかスタバでマックでカッコイイし(僕もスタバでマックを開いたことがあるけどTwitterしただけだった)、なんかヤバそうだ。つまり何を具体的にやっているかはさっぱりわからんのである。その昔、父に「SEとはどういう仕事なのか」を聞いたら「説明が難しいのでコレを読め」と言われ「13歳のハローワーク」を渡されたことがある。システムエンジニア、の項は非常に長くて、一生懸命読み切った結果、サッパリよくわからなかった。

 

そういう訳でなんか憧れが有りつつ距離を保っているSEという職業だが、昔一度、就職活動で志望していた時期があった。今僕が入社3年目なので、もう3年も前の話である。

志望していた理由はやはりバンドだ。バンドを続けるには転勤は無理だ。

理系で、関東勤務で、転勤がない条件で、物理学科出身の学生が入れる会社というのはとても少ないのだ。ただ、SEなら別である。どこでも出来るし、大きな工場も要らない。 

 

そんな中で出会ったのが「アXXXXXX」という会社だった。

(以下、ア社)合同説明会という色んな会社が集まって会社の説明をする会でも、その会社はとても目立っていた。説明のテンションが高く、明るく、ちょっと引くくらい頑張って勧誘していたのだ。今思うと新興宗教みたいだった。そして、渡されたチラシに「立食説明会」と書かれていた。

特に就職活動を始めたばかりの僕は、就職活動に過剰な恐れを抱いていた。「内定がもらえなかったら死んでしまう」くらいに考えていた。だから、出来るだけ多くの会社の催しには参加したし、それが少しは内定に有利に働くと信じていた。会社側も、いきなり応募してきた就活生より、何度か話をした就活生の方が信用できると判断するだろう、と思ったからだ。なのでその説明会が費用を取ると聞いてもその時は何も感じなかった。1千円ちょっとで内定に近づけるなら安いものだと思った。

 

下調べをすると、ア社は有名で大きな会社らしかったし、仕事もインフラ系や国やら立派な事業をやっているらしかった。なので実際に内定を貰ったら他は蹴ってもいいかもしれないなくらいに思っていた。

 

立食会には全部で5名程度しか就活生が来なかった。僕はチャンスだと思った。少ない人数の中でなら自分をアピール出来る。それでこそ参加した意味があるというものだ。だが、一人やたらとテンションの高い女の就活生がでかい声で周りの就活生や人事に話しかけていた。その女はかなりウザかったが、この会社は皆和気あいあい、アッパーなオタクサークル的な雰囲気だということは先の説明会でもわかっていたので、そのイメージには沿っている。空気を読んで合わせているのかもしれん。なかなか強敵だなと思った。

 

まずは動画による会社の説明が始まったが、大きな会社と取引しているしっかりした事業の一方で、かなり独特な制度を数多く採用している革新的な会社らしかった。あまり具体的な話を書くと会社がバレるので割愛するが、「昼休みは皆で勉強会をする」「仕事の後も一年目は寮で勉強会をする」「月に一回席替えがある」とかそんな感じだった。

今の俺だったら「勉強?ハア?給料よこせや!」と叫んで暴れるだろうが、当時の僕は「THE・就活生」だった。そもそも普通の神経のやつが面接なんて狂った状況に耐えられる訳がない。なんできたねえオッサン数人VS1人で座らされて相手の聞く事に全部理想的な噓を返さなければいけない拷問を何回も何回もやらされるのか。わけの分からん写経を繰り返してやたら高い写真を貼り付けて提出して、大学名だけ見て捨てられなければならんのか。そんな疑問を全く持たず、「私はこちらの会社の理念に共感しました」と笑顔で言える意識高い系就活生だったのだ。自分を自分で洗脳しなければサラリーマンにはなれない。むしろ僕は感動していた。「なんて素晴らしい会社なんだろう。」「ここでなら僕は自分の可能性を伸ばすことが出来る」「会社もそれをサポートし、僕もその能力で会社に貢献できる」「やりがい」「スキルアップ」「生きがい」

僕が感動している後ろでさっきの女が途中退出した。ワインを飲みすぎてトイレで吐いているという声が後ろから聞こえてきた。コミュニケーションスキルが高いと思ったのは買いかぶりだったらしい。ちなみに女はそのまま戻ってこなかった。

 

そこでおもむろに社長が現れた。

悟空の声優に似ていた。やり手の女社長らしく、プロジェクターで輝かしい経歴の描かれたパワポが壁に映される。ハーバードだかケンブリッジだかわからんけどMBAを取ったらしい。すごい。

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そして就活生達の自己紹介タイムが始まった。皆学歴は高かった。T工大やら、なんやら、ただ受験が難しいだけではない、即戦力になりそうな、そもそも会社と共同で研究とかしてそうな感じの、専門知識レベルの高そうな、チェックシャツ眼鏡達だ。

だが彼らは常識レベルのコミュニケーションスキルすらなかった。残念ながらどんなに仕事ができても、会社とは一人で働く場所ではないのだ。お互いに話ができないと文字通り”お話にならない”。そんな天井とか壁の方を向いてブツブツ呟いている様では大学名しか分からん。一生ニコニコ動画でも見ていればよい。

 

僕の番が来た。僕は大学では全く真面目に勉強したことがないため学力レベルは高校卒業時で止まっているが、適当に研究の話でもしとけばスケールだけはでかい感じがするだろうと面接と同じように話し始めた。僕はこの頃既に自己紹介を1分か3分どちらでも暗唱できるようになっていた。「私はXXXXです。大学はXXXで〜」

すると女社長が信じられないことを言った。

 

「ああ、君は採用しないから」

 

「え?」「XXX大学の子は取らないようにしてるんだよね」

一瞬で色んな可能性を考えた。1秒位の間に「学歴が足りないのか」「研究分野が遠いのか」「学長と仲が悪いのか」「卒業生と離婚したのか」「夫が卒業生と浮気したのか」「僕の顔が気に入らないのか」「聞き間違いか」など本当に色々考えた。湧き出たと言ったほうが近い。

だが正解はもっとシンプルだった。

「XXX大学の子ってうちの内定すぐ蹴るからさ〜」

え〜そんな理由…

 

後の話は何も頭に入ってこなかった。他の人事が何かフォローするようなことを言っていたが全く無意味だった。面接ですらないのに人前でこんな失礼な言い方をされたことに怒りすぎて頭の中が真っ白になった。一瞬で僕の中でハリボテの「高い意識」は砕け散った。残った瓦礫には「会社はクソ」とだけ書かれていた。

説明会が終わって逃げるように部屋を出た。出口で人事が「今後の会社イベントの連絡をさせて頂きますので〜」と慌ててアンケートを突き付けてきたが「コイツ正気か?」と思った。ブチ切れてやれば良かったがそんな余裕もなかった。無視して通り過ぎた。

 

エレベーターを降りてひと息つくと虚しくなった。後ろからさっきのコミュ障T工大生の一人が来て「どうでした〜」とヘラヘラ話しかけてきた。「僕、なんか悪く無さそうだし受けてみようと思うんですよね〜」と言うので「そうすか」とだけ返事をしてそそくさと帰った。俺が言われたこと聞いてなかったのか。

 

その後も就活続けてたら今のところになんとか受かった。やたら意識の高い洗脳研修で皆が泣き出すので僕も感動して後で後悔したので乗せられやすい癖は治っていないらしかった。またハリボテの高い意識が鎮座した。が、3ヶ月ほどで研修が終わり今はどこか押し入れの中に消えてしまった。

 

僕はディズニーアニメを見て育っているので、基本的に素直な人種だ。

だからは多分向いてないだろうなと思う。意識高いところ。乗せられやすいので。いや、逆にサラリーマン向いてるのかな。

でもExcel VBAが使えたら入れて、リモートワークが自由にできる会社があったら教えてください。あと有給は使い切りたい。

 

ではまとめに入ります。


今回のお話の教訓


・人はすぐには成長できないということ。
僕は意識高い系就活生になり勉強もサークルも何もかも適当にやってた自分を、忘れたかのようにリセットしようとした。でもこれまでの蓄積はそう簡単に変えられるものじゃない。きっと僕はこの意識高い系会社に入ったらそのうち潰れていただろう。型にハマった生き方というが、無理やり型に嵌めようとして僕の人格は粉々に割れていたかもしれないのだ。人間そんな簡単に型に嵌めることはできないし、すっぽりハマれる型があるならその会社で良いじゃんということだ。変わりたいなら自分に合った環境で少しずつ変わるべきなんじゃないのか。僕は最終的に意識が低い会社で自堕落にやっているが、もっと意識が低い会社ないかな~と探しています。
・失礼なババアはクソ
調子に乗ってるババアは全員ぶん殴れ。犬の糞をぶつけろ。転職ドットコムで低評価をつけろ。クソババアくたばれ! 

え?そういう話じゃなかったよね、そう思うかもしれませんが何事も謙虚に結論づけた方が性格が良さそうに見えるのでこれで良しとさせて下さい。

 

 

あとライブの告知が有ります。

 

8/26(Sat) 吉祥寺warp

「DESTRUCTION PARTY vol.2」

開場 15:00/開演 15:30

前売り 2,000円/当日 2,500円(+1D500円)

出演:ペドラザ、神々のゴライコーズ、MEAT EATERS、しゃっく、逃亡くそタわけ、NEW FRONT SPARL、Teenager Kick Ass、UlulU、突然少年 and Emily likes tennis

 

出番は7時半です。

 

 

 

トランスフォーマー観たら全部ロボットに見えてきた話

今、秋葉原CLUBGOODMANに向かう電車の中でこのブログを書いています。

 

ライブ宣伝ブログとして書き始めたこのブログも、ライブの出演3時間前に書くようになっては最早本来の目的を完全に見失ってしまったと言わざるを得ない。そもそもブログを読んでライブに行こうと考える人間なんて居るのだろうか、僕は行かない。僕はYouTubeで曲を気に入ったバンドしか見に行かない。猫とインコが戯れる動画の方が再生回数が多い。

 

LINEモバイルに乗り換えた感想とか、VR新宿行った感想とか、プロジェクターを一年使ってみた感想みたいな、アフィリエイトブログっぽいテーマはたくさんあるのですが、最近は暑すぎて何もやる気がしないし、LINEペイは確かに還元率2%で超お得でみんな勧めてくるし、俺の下の名前に似てるから興味あるんだけど、でもどうせそのキャッシュバックより、2ヵ月に1回部長の飲み会を断る勇気出した方が高いじゃないですか。だからトランスフォーマーが面白かった話をします。

  

なんで自転車屋のお兄さんはあんなに自転車のことを大事に思ってるのか考えたことはありますか?僕はあります。先日、自転車に乗っていたらパンクしたので自転車屋に持っていったら、「もっとちゃんと毎月空気を入れてください」って言われたんですよ。

でも僕は「三日前に空気を入れたばかりなんですけどね~」と事実だけどちょっと嫌味っぽい言い方をしてしまったんですよ。そしたら「じゃあそれはもう遅すぎたんですね、とにかく空気をちゃんと入れてくださいね」とすごい早口で言われたんですよね。

これは言い方の問題なので伝わらないと思うんですけど、言ってることは恐らくお兄さんが正しいんですけど、このお兄さん、なんかちょっとサイコパスっぽいな~と僕は思ったんですよ。ていうかこういう話、僕はたまに聞くんですよ。

特になんかロードレーサーっていうんですか?あの細い高そうな高いチャリとか乗ってる人は自転車屋に持って行くと使い方に関してとても怒られるんだそうです。

 

最初は、このお兄さんは自転車に育てられたのかな?と思ったんですよ。明らかに、お兄さんは目の前の僕より僕の自転車を大事に思っていたんですよ。出会ったタイミングは同じはずなのに。たぶん、お兄さんの両親は幼い頃に順番に蒸発して、(しょうもない話にしょうもない蛇足で申し訳ないのですが絶対今話したいので書きます。小学生の頃、親が「蒸発」って本当に気化してるんだって思っていたのでひどい病気とか放射能で人間は気化するんだと思ってました。ウルトラマンの話とかでありそうですね。終わり)独りで街をさまよってたら、その薄汚れた夜回り自転車に出会って、初めは、孤独には慣れていたし、むしろ望んでいたし、誰かを思いやることなんてわずらわしくて、でもそんなお兄さんを抱き抱える、自転車のサドル。産まれて初めての優しさが、温もりが、合成皮革の感触が、まだ信じられなくて…万引きとかマクドナルドのごみ捨ての時間とか、生きていく方法を教えて貰って、将来は一緒に家を建てて暮らしたいって話してたのに、ある日違法駐輪してたせいで撤去されて、大人になって図書館のネットとかで調べて違法サイトで戸籍とか買って今は隠れて暮らしてるんだけど、やっぱり自転車のためになる仕事をしたいのかなって。

でも、現実的に考えて自転車には難しいだろうなーとは思ってました。

だから、こないだトランスフォーマーを観てから僕は自転車屋のお兄さんとかおじさんは、トランスフォーマーなんじゃないかな?と思うようになりました。トランスフォーマーの新作には人型のトランスフォーマーが出てくるんですよ。だから行けるなー、と思って。トランスフォーマーって僕は1しか観てなくて、しかも途中で絶対ウトウトしてしまうんですよ。中高生の恋愛とかみたいなの基本的にあまり好きじゃなくて、ロボットとかエイリアンの殺し合いとかばっかりやってくれるならいいんですけど…。

で、今回のやつは5つ目なんですけど、4から新しいシリーズだっていうから4だけ見てから行ったら全然余裕でした。ていうかどうせ意味わかんないし、映像凄いだけの映画なので普通に面白かったです。ただ途中で目が疲れたし眠くなりました。3時間も映画観れねえし、絶対カットした方が良いシーンあったし、皆トイレ行きまくってたけどそれでも問題なさそうな映画でした。メカキングギドラじゃん!って感じで。

ギャグとかは割と意味不明だし、オススメするかと言われたらわからないけど寝ながらでも観れると思うので超贅沢な暇潰しにはオススメします。カーチェイスはほぼ実写らしくてクソバカだなーと思いました。友達と小さい声でツッコミながら観よう。

 

ということで今日のライブ来てください。無理ならYouTubeで可愛い猫の動画を教えてください。

 

東京ボアダムに行って予備校生時代を思い出してしまった話

※案の定、気付いたら東京ボアダムのことはほとんど書けませんでしたが1千円で良いバンドが見れる、安くて多くて安心という感じのイベントなので是非オススメです。

また、久しぶりのフロア(客席でやる)ライブということでドラムの後ろからとか変な視点から見るとVR的なエンジョイも出来ると思います。今週の土曜日(6/17)です。

 

 

 

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 開放ステージというのもあるらしいので飛び入り出演もできるぞ。

 

ボアダムと僕

東京ボアダムと聞くと予備校に通っていた頃を思い出す。退屈(boredom)だったからではない。むしろ精神状態的には東京ジェノサイドとか東京サクリファイスって感じだった。

 

初めて東京ボアダムに行ったのは大学生の頃だ。「なんか楽しそうなイベントがある」と聞いてサークルの人達と一緒に電車で横浜から駒場までゾロゾロ見に行ったのである。

場所は日本の学歴ヒエラルキーの頂点・東大であった。イベントそのものはバンドも良いし、ステージが二個あって転換が無いのでスピーディで良いし、非常階段というノイズミュージックの怖いバンドもギターでお客さんの頭を叩き割るのかと思いきや優しくコツンとするだけだったので安全で良かった。良いことづくめのイベントであった。

しかし、インテリキャンパスが生み出す偏差値圧力にあてられた僕は、まだ大学受験戦争でのつらい挫折から立ち直っていないこともあり、鬱屈とした日々を思い出さずには居られなかった。

 

門から1歩キャンパスに入った瞬間、僕はただ一言、「マシンガンが欲しい」と呟いたという。その時まだ僕は哀れな敗残兵だった。「こいつら皆頭がいいんだな〜」と当たり前のことが恐ろしかった。

 

怒り 

ところで人間は怒ることに飢えている。

「怒れる」「叱れる」ことはエンターテインメントの一つだ。

「泣ける」「笑える」のように宣伝文句に使われることは殆ど無い(と思う)が、それは明らかにジャンルとして確立されている。

噂の東京マガジンという朝の番組では、休みの日に気まぐれでしか台所に立ったこともないような死に損ないの老人が、若い女が魚を捌けない様を撮影してひたすらけしからんと罵倒しふんぞり返るコーナーがある(「あちゃ~、それはサンマじゃなくてイワシだよ~こりゃダメだ」みたいなナレーションがいちいち入る)。

2chまとめでは他人の創作した不倫話を嬉嬉として読んだ後に「自業自得だ」と説教するスレ(風俗嬢に説教するのと根本は似ている)とか、老人の交通事故のニュースに「免許を取り上げろ」と罵るスレとかが乱立す。

駅前でおかしなデモ集団を見たことがある。アベ政権とかジェンダーとか年金問題とか多種多様な問題の書かれた旗を持った女性と老人達がそれぞれ異なる文言を叫び何かに抗議していた。平日の昼だったので中年男性はいなかったが本当に雑多なメンツであった。その人たちは、ただ「怒ること」という共通項だけで集まった集団に見えた。(だんだん何の話してるのかわからなくなってきた。残業続きで疲れているのかもしれない)

理不尽なこと/間違ったことを見つけると僕達はおもむろに近づき、鼻をつまみながらその匂いを何度も嗅ぎ、その度にわざとらしく顔をしかめる。

なぜか。

怒ることは楽しいからだ。

仮にそれが存在しない対象、仮想敵であっても。

怒ること(またはそのフリ)が出来なければ、人間はストレス(またはそう呼べない程度の不満)を感じ、解放することができないのだ。

 

かく言う僕にもかつて静かな怒りに燃えていた時期があった。それがまさに予備校生の頃である。

 

予備校

最初から大学受験には落ちる気しかしなかった。だが実際に落ちてみると失敗そのものよりも「これから勉強ばかりしなければいけない、バンドができない」という閉塞感と焦燥感が急に襲ってきた。

この考えは実際には正確ではなくて、周りで浪人に成功した人達は大抵が友達と適度に遊んでストレスを解消していた。しかし極度の焦りを感じた僕はそれまでの交友関係をほぼ断ち切り、誰も知り合いがいない予備校を選んでしまった。

 

僕は怒ることで、楽しむというよりは精神を保っていたのかもしれない。ほとんどそれは憎しみに近かった。受験に落ちたのは完全に自分のせいだ。だがそれは認めたくない。今の苦しみを社会のせいにすれば責任を取らされている自分は存在せず、被害者になれると思った。

論理的に考えれば自分が正当に怒ることのできる具体的な対象は何一つとして無かった。しかし僕はぼんやりした何かに向けて怒り続けた。

街で目に入る全てを憎んだ。笑顔を見ると苦痛になった。季節的な行事は全て唾棄した。受験生応援ソングとかも「他人事だろ!」と撥ね付けた。電車の中で乱暴にぶつかってきた人を睨みつけたせいで殴られそうになった。みんな嫌いだ。音楽を聴いて元気を出して、2chまとめを読んで(あるはずのない)暇を潰した。夜は床でのたうち回った。

 

待ち受けていたのは孤独だった。

 

朝、家を出て帰ってくるまでに「自習室借ります」以外の言葉を発しない日が続いた。ある日、自習室の蛍光灯にびっしり謎の毛(たぶんひげか鼻毛)がついているのを見て以降は自習室を利用しなくなったので、それからは本当に1日何も言わなくなった。親との会話が唯一のコミュニケーションだった。暇すぎて深夜にヤフーチャットで偉そうな中年ニートに喧嘩を売った。あとはずっと2chのまとめを見ていた。(その割に本とかゲームとか映画とかは基本禁止していたのでストレスが溜まった)

 

常に怒っている奴に話しかけてくるような人間はいない。元々から無愛想で話しかけづらいのに、常に怒った顔をしていて休憩中はなかなかイヤホンを外さないし外す瞬間に爆音のSUM41が音漏れする奴がいたら普通は話しかける気にならないだろう。周りはみんな高校生の延長みたいな感じで男女入り混じって和気あいあいと楽しくおしゃべりしていた。チャラいやつとかは普通にドライブして海に遊びに行くとか言ってた。俺は寝たふりをしていた。これは高校時代と同じだ。

 

だがある日、油断の隙を狙って小太りの男が話しかけてきた。

僕がいつものように激怒しながらガラケー2chまとめサイトを巡回しようとしたら、小太りの男が昨日のテレビを見たかと聞いてきたのだ。僕は、見てないと答えた。外で声を発したのは久しぶりだった。

 

地獄みたいにつまらないやつだったので彼のことは仮にヘルボーイと呼ぶ。ヘルボーイは昨日のエンタの神様がいかにつまらなかったか、漫才のネタを克明に再現しながら説明してくれた。全く伝わってこなかったが、その説明はクソつまらなかった。

なぜヘルボーイがこんなにも興奮して自分がつまらないと感じただけの話を説明しているのか理解に苦しんだが、彼もまた怒りを楽しむ人間の1人であることは間違いなかった。彼とはアジカンが好きという1点のみ気が合った。 

ヘルボーイとの話はこれでおしまいだ。あとは別に何も交流はなかった。たまに一緒に帰ったりとかもしたけど、全然そこから仲良くなったりしなかった。だってつまらないからだ。むしろそのだいぶ後、さすがに僕も孤独に耐えかねた頃に音楽に超詳しい友達が出来たので彼とはよく話をした。彼はipod classicの120GBが足りないと言った。彼はあらゆるジャンルのミュージシャンを知っていて、しかも感想聞いたら大体好きだと言った。彼ほどの超絶雑食野郎はそれ以降も見たことがない。歩くTSUTAYAみたいなやつだ。そういうことだ。

 

それ以上特に語ることを今は思いつけない。

浪人の恐ろしさとは無そのものなのである。 

あと、こないだ売れているバンドの人のブログをこないだ見たらすごい短かった。比べると僕のは長過ぎて読む気にならない。その割に書くと疲れるから損だと気付いた。

だから今回はこれで終わりだ。

 

 

今日はひさしぶりに定時に帰ることが出来た。

予備校という無間地獄から抜け出せた僕は、やはり今なお会社に怒り続けている。

そうしなければ、この理不尽な世界では精神を保てないからだ。

コンビニのバイトが過酷すぎて2ヶ月で辞めた話

 

企画楽しかったよという話

この前、企画ライブとかいうやつをやった。

*「バイトの話はどうした!?」っていうのはちょっと待ってください。

宣伝まみれのブログを直前になって慌てて書いて「どうか来て下さい」と懇願したが、特にその足掻きとはあまり関係なく、たくさんのお客さんが来てくれた。

企画ライブでの様子をネット上にアップして下さる方々が居たので無断で掲載する。

動画などもtwitterで「Emily likes tennis」と検索すると出てくる。

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俺は「これもひとえにギターの人の顔の広さ、ベースの人の演奏の上手さ、ボーカルの人のMCの面白さ、一緒に盛り上げてくださった素晴らしい共演者の皆様、色んな支援をして下さった方々、そして何よりも、見に来て下さり、応援して下さる方々のお陰だなあ」と思い、さめざめと涙を流した。

涙は流さなかったが、あまりに楽しかったので、次の日の日曜日は反動が激しく、家で死んだ顔をして呆然としていたら夜になっていた。レーザー脱毛のレベルを上げてヒゲを焼いた為、死の苦しみを味わった以外は本当に何の成果もない一日を過ごした。風呂でチャットモンチーの「ひとりだけ」を熱唱した。

 

あいさつ

そんな中、Twitterで「思っていたより(俺のキャラが)快活だった」とのコメントを頂いた。

え?あの終わった後ずっと一人で隅の方で水飲んでた俺が?そう思ったがよく考えてみると心当たりはあった。俺はあの日、確かに水を飲む前に物販スペースで、自分でも意外なほど元気な声で「水、売ってます!」とか「どうもありがとうございます!」と繰り返し叫んでいたのだ。

 

実は俺は挨拶だけなら出来る。挨拶は知性がなくても出来る。アドリブ力がなくても。

俺が挨拶を始めた起源について遡ると、物心がついた頃くらいにたどり着く。

俺は昔から人見知りだが目立ちたがりで褒められたがる子供だった。だから親の知り合いとか祖父母の知り合いとか、よく知らない人に会うとちゃんと挨拶をした。小さい子供であれば挨拶するだけで簡単に褒められる。それは快感であった。幼い俺にとって知らない大人とは何を考えているか全くわからない機械だったので、特に緊張もしなかった。

同年代相手ではそうはいかなかった。子供にとって挨拶なんかどうでもいいことで、面白い話やノリの良さ、足の速さで評価が決まった。それに俺は当時ここには書けないような奇行を繰り返していた為、あまり交友関係は豊かでなかった。

俺は同級生には挨拶ができなかった。

俺は気の利いた返事ができなかった。俺はアドリブが非常に苦手だった。俺は人気のテレビ番組を見ていなかった。俺は運動が苦手だった。俺は肥満児だった。

俺は大人に挨拶が出来る以外に何の取り柄もない根暗なガキになった。人見知りは加速した。

 

気が付くと、知っている人にもマトモに挨拶ができない立派な人間に成長していた。

 

ファ●マでアルバイト

そんな俺だが、幼少期の経験から必要に迫られた時だけ、ちゃんと挨拶ができた。

その類まれなる挨拶スキルが頭角を現し始めたのは大学1年生の頃に始めたコンビニのアルバイトであった。そのファ●マでは募集はしていなかったが、家から近所で通うのが楽そうだったので聞いてみたら雇ってもらえた。一日目に「接客とは」みたいな本を店長と一緒に読み合わせ始めて10分で居眠りして怒られたが、クビにはならなかった。

いきなり店長が「俺は人間を作っているんだ」と言い出したので最初は下ネタかと思った。だがどうやらそのままの意味ではないらしかった。

「俺の店では君と同じ大学の生徒が多く働いている。彼らは最初、社会での働き方というものがわかっていない。しかし、ここでバイトをすることで常識や感謝の気持ちを学び、立派に社会へと巣立っていく。うんにゃら〜」とのことであった。結構なことだ。今、詳しい内容を思い出すために当時のmixi日記を探したら、見つからなかった上に他のとても痛々しい日記がたくさん見つかって急いでブラウザを消した。このブログも絶対黒歴史になるんだろうな…。

 

店長は俺の挨拶をとても元気が良いと褒めてくれた。今までで一番良い挨拶だ、と。レジを打つと「君はスジが良いね!」とよくわからないことを言ってくれた。初めての出勤日には「ここは最高に旨いんだよ」とニュータンタンメン(美味しくない)をおごってくれた。俺は頑張って少しずつ色んな仕事を覚えた。ポテチを並べた。タバコを買う老人は無礼だった。熟女モノの成人向け雑誌が凄く売れた。毎週、コーラとバナナを買う黒人がいた。お金を投げつけてくるおじさんがいた。お釣りと一緒に払ったお金を取ろうとするギャルがいた。店長が「ATMしか使わない奴は客じゃない(大意)」と言っていた。でかいスポーツバッグに直接現金をジャラジャラ入れているおじさんがいた。ファミチキを無駄に揚げまくった。肉まんを蒸しまくった。話がつまらない高校生と一緒にレジに立った。何度時計を見ても時間が全然過ぎなかった。退屈だった。飽きた。

サークルの先輩(Emily likes tennisの元ベース)に「バイト飽きた」と話したら、「ファミチキを揚げる時に、チキンじゃなく人間をフライヤーで拷問しているところを想像しろ」と言われて爆笑した後ですげえ引いた。

 

辞めようと思った。まだ始めて2ヶ月だった。俺は意外と社会不適合者なのかな?と思った。でも、廃棄を持って帰らせてくれないし、客は無礼だし、一日に何回も同じ曲とCMをエンドレスで聴かされるし、ジジイの客に怒鳴られるし、交代の時にチャラい先輩が「ウェーイ」って言いながら本気で肩パンしてきて殺してやりたかった。こんなの刑務所より最悪だと思った。それに、もっと割のいい塾講師のアルバイトを見つけていた。

だが辞めるとはなかなか言い出せなかった。

 

俺は意を決して電話をした。

「すみません、シフト、来月はあんまり入れないです。土曜だけしか…」

「そうか…再来月は?」

「再来月もあんまり入れないです…」

「ふーん、じゃあこの日とこの日は?」

「全部無理です…再来月は1日しか入れないです…」

「そうか…辞める?」

「ハイ!!!!」

 

俺は晴れ晴れしい気持ちになった。最終出勤日すら面倒くさくなって「風邪を引きました…ゴホゴホ」と電話したらバイトの先輩に「社会出たらそんな無責任なこと通用しないよ」と怒られたのでさすがにちゃんと出勤した。(会社員になったら社会では通用することがわかった)店長に「君は最初から続かないと思ってたよ」とのコメントを軽蔑したような眼差しでもらった。俺の育成は失敗に終わったらしかった。そのコンビニにはその日以来行っていない。

あの頃は苦痛だったけれど、それ以来俺はコンビニの店員には出来るだけ丁寧に接するようにしている。コンビニは大変なのだ。仕事の種類は多いし、客層も様々なのでストレスが溜まる。でもコンビニは無くてはならないのだ。俺は日本のコンビニ文化が好きなのでコンビニの店員には頑張ってもらいたい。そしてあんな辛い仕事は早く全自動化してAIにやってもらいたい。せめて時給を上げてほしい。おにぎりをもっと大きくして欲しい。もっと言うならおにぎりを105円に戻して欲しい。

 

今後のライブ

再来週に東京ボアダムというイベントがあり、そこでライブをします。東京ボアダムについてもブログをそのうち書きたい。

 

6/17(Sat) 秋葉原CLUB GOODMAN and ikeBECK

「東京BOREDOM #12」

開場 12:00/開演 13:00

前売り 1,000円/当日 1,000円(+1D500円)

出演:左右、ENERGISH GOLFAlan Smithees MAD Universe、エレファントノイズカシマシ、shuharikumagusubossston cruizing mania、余命百年、NOworst tasteSub Shermanfrom:シンガポール)、kuunaticcarpoolRREMIXXGROUNDCOVER.)、COMPACT CLUBhopiillMilliliter and Emily likes tennis 

詳細、チケットの予約はボアダム公式ページから

http://tokyoboredom-blog.tumblr.com/

 

 

 

映画を観たら元気が出たのと、できたらぴあ予約で企画ライブ来てCDをゲットしてほしい…という話

要約:先日、映画を観に行ったらすごい面白くて気分転換になったので皆もたまに映画を観た方がいいと思います。あと土曜にライブをやるので見に来て下さい。ぴあで前日までチケットが買えて、特典CDがとても良い内容になっているので是非予約してみて下さい。普通のメール予約より良いですよ!!

 

 

なぜ会社を辞めたいのか、そこに会社があるからだ

 

その疲れは無意識下で何となくだが確かに数週間前からあった。いや、本当は人類が生まれる前から存在していたのかもしれない。でもやっぱり最近蓄積していたんだと思う。たぶん仕事のせいだ。いつだって問題は仕事にある。特に残業が増えた訳でもないし、上司にすごい叱られたりもしていない。むしろ上司は批評の後で優しい言葉をかけてくれる。君のことをいつでも心配しているよ、頑張れるようにサポートするよ、そう伝えるための声がけ。ぬるい会社でぬるい仕事をしているだけなのだが、ずっとぬるい風呂に入ってぶよぶよになっているような倦怠感があった。それは惰性という名の病気かもしれない。

俺はやりがいに騙される。成長という甘い言葉に騙される。

正論を言うなら仕事はした方がいい。遊んでばかりいれば人生を浪費してしまうし、仕事のお陰で限られた余暇をどう使うか考えることが出来る。ストレスや忍耐が人間を立派にする。金だって要る。でも、俺には正論なんていらねえ。

 

会社、辞めたいんだなあ   たぺお

 

「なぜ、会社を辞めたいのか?」と問われても「そこに会社があるからだ」としか答えようがない。QED。これは自明の理というやつだ。

正常な思考力を維持している人間であれば誰でも「会社辞めて昼に起きて家でゴロゴロしてたまにコンビニとかハワイとか行きてえ」と考えている。これは本能である。我々のDNAには有史以前より「昼から餃子喰って酒飲んで寝たい」と刻まれているのだ。だがそれは金が無いので無理だ。ベーシックインカムはいつになったら施行されるんだ。

人々はストレスを様々なものに向けた。一生懸命クソリプを考えた。ミサイルを排他的経済水域に撃ち込んだやつも居た。

俺は仕方がないのでストレス解消のために家で茄子と豚バラの味噌炒め(甜麺醤を使う中華風のやつ)をひたすら作って毎日食う。俺の好きな茄子と豚と米と大量の油が俺を一時の間、満足させた。

でも、脂質以上に効果のあるものがあった。

 

映画を観に行こう

 

2本の映画を観に行った。

「メッセージ」と「ガーディアンズオブギャラクシー2」だ。どちらも方向性は全然違って面白い映画だった。

傑作だった。

観て良かった。マジで皆観たほうが良い。映画館で観たらもっと良くなるタイプのやつだった。俺もモヒカンにしたくなった。

映画は昔から好きだ。でも全然難しい映画は知らない。高校の時に深夜にやってる映画を録画してひたすら観ていた。芸術的なこととか全然わからない。俺は他の人がどう思ってどうやって毎日過ごしているのか知りたかったんだと思う。

そして色んな人生の可能性を考えた。オダギリジョーが通りすがりの女の人を助けたあと腹パンするのを観て「意味不明なのに顔カッコイイな〜けど俺正義感強いから引くな〜」とか思った。学校に行くのはとても面倒くさかったけど、皆も無理矢理なんとかやってるんだな〜と思って気が楽になったり、取り敢えず明日のことを忘れたり出来た。

頑張ってる人を見たから頑張ろうと思いました!みたいなそういうエネルギッシュなやる気はそんな無くて、あー皆こうして我慢しているのか、観念しよ…みたいな気持ちで、なんとか凌ぐ感じだった。でも楽しかった。

 

いつも俺は思っている。ライブも映画と同じだ。

同じように2000円くらい金を取ってお客さんの時間をもらっているんだ。

CGは出せないけど、ボーカルは段ボールを出している。

俺も観た人が元気になるような何かを作る側に回りたい…。

 

だが、楽しませる為には頑張らなきゃいけない…。

演奏もそうだが、誤解を恐れず言うならば、良いイベントとはずばり、

客が多いイベントである。

 

闇の街、下北沢

 

ビラ(フライヤー)配りというのは僕が苦手なバンド的行為の一つである。僕は営業がしたくないから理系の会社に就職したのに、企画の前には土日に営業活動としてビラを配っているのだ(一年前の企画の際のブログでもそんなことを書いていた記憶がある)。お客さんにライブに来て頂きたい気持ちがすごくある。それは仕事じゃない。好きでやっていることです。たくさん来てくれればモチベーションも上がるし、盛り上がる。わざわざお金を出してもらって、見に来てもらいたいんだ。ビラくらい配る努力も出来ない筈はない。だから勿論やる。一生懸命配る。嫌じゃないです。でも苦手である。

ただビラを配ることに苦手もクソもあるかと仰る方もいらっしゃるかもしれないが、ビラ配りは才能の有る無しがはっきり分かれる、極めて高いスキルを求められる仕事であると思う。実際にビラを配ってみると分かるが、なぜか蚊の鳴くような声しか出ないし、さっき配った人とか出演者の人とかに間違って渡しそうになるし、そういう間違った時に咄嗟に声が出ないので、蚊の鳴くような声で「アッアッすみません…」とか言って不愉快な雰囲気にしてしまうのである。配られるお客さんたちも大体嫌な顔一つせずに受け取ったりしてくれるので完全に申し訳ない気分になる。そもそも歩いてたらいきなり暗い顔でCMを見せられるようなものなのに文句言われないのがおかしいくらいである。なんなら次から殴ってもらった方が良いのかもしれない。

ビラを配っている他のバンドマンたちは立派である。僕のように気味の悪い顔をして突っ立っている幽霊は一人もいない。笑顔で快活に腹から声と愛想を出し、0.1秒で知り合いを発見し0.2秒でその人との共通の話題を思い出し、0.3秒で肩を組みながらいつの間にかお互い爆笑しながら「今度のライブなんで来ないの~?予約表に名前書いとくから絶対来てね!」と人懐っこく誘う。0.5秒で違う客にロックオンしている。

僕はそれをただただ呆然と眺めるばかりだ。

商社に就職できそう…

 

全メンバーが人見知りのバンドは絶対に売れない。

当然のことだ。どんなに「僕孤独なんです」と歌っていても売れてるバンドは友達がたくさんいるんだ。それは努力の結果なんだ。

 

人間が繋がり合って成立しているこの世界で、

コミュ力の必要ない場所なんて、どこにもないのだ。

 

それでも俺は一人、下北沢へ向かった。 

バンド練習の後で、Tシャツが汗臭かったのでユニクロで買った。

 

下北沢は恐ろしい街だ。なんかアーティスティックな人たちがたくさんいる街だ。(でもカレーパンが死ぬほど旨いので嫌いになれない街だ)

天馬屋 下北沢店 https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131802/13163101/

 

今日の俺みたいに髪の毛に何も付けていない非常識な人はいないのだ。そんな奴、笑われる。

だから慌ててコンビニでヘアワックスを買った。でも俺はどのヘアワックスを買ったら良いのかすらわからなかった。もう27年も生きているけど、どのヘアワックスが自分の髪型に適しているのかすら分からない。そもそも髪型なんてない。美容院でいつも「分け目はどっちですか?」と聞かれて「俺に聞くな」と思う。コンビニでヘアワックスを買う時、いつも「俺は何も考えて生きていないんだな」と打ちのめされる。皆、中学とかで当たり前のようにヘアワックスを買っていたのに、俺は何のことやら全然分からなかった。もうたぶん周りはなんかムースとかジェルとかレベルアップしたなんかそういうのを付けているのかもしれない。俺は分からないからワックスで良い。いつもその時の気分の色のやつを買う。値段が安いからギャツビーのやつしか買わない。全部同じに見える。

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ペタペタ七三分けみたいになって蚊のなく声を出してビラを配って、気付いたら駅に向かっていた。左手に餃子を、右手にチューハイを持っているので箸は持てない。犬のように餃子にモシャモシャ食いついているとメガネが油まみれになった。前が見えなくなってきたあたりで下北沢名物の漫画を朗読するおじさんに「そこの餃子の王将の君!」と言われたが無言で会釈した。

それでも帰りの電車で反芻してみると、「そのビラもらったよ」とか「行きますよ」とか言ってくれる人がいたな〜とありがたかった。嫌そうな顔をする人なんて居なかった…。来てくれた人たちが楽しんでくれたらいいな〜と思った…。

 

メンツ的にもきっと楽しいイベントになると思う。

 

 ぴあ特典CDの中身とは!?

 

CDの話だが、聴いてからのお楽しみにしてほしいので簡潔に説明すると中身は以下の通りだ。

1.フェルマーの最終定理(未発表曲)

2.トイレそのアフター(パイプカットマミヰズ カバー)

3.MANZIAGE(股下89 カバー)

4.~7.次やったら殴る(トリプルファイヤー カバー 4パターン収録)

 

↑はぶっちゃけTwitterのつぶやきをコピペした。

1曲目は「ヒカルのファンク」という曲があって、ライブでもやったことがあるんですけど、それの途中で交通事故に遭わなかったらどうなるかという別verの曲だ。意味がわからないですね。

あとはその日の対バンのカバーです。けっこう難しくて練習しました。

トリプルファイヤーのカバーだけなぜかボーカルのバージョン違いが4つもあります。理由はわからないです。この曲だけドラムは半分打ち込みしているので音がへんてこな感じです。

 

どれもとても良いので正直今回しか入手経路がないのは非常に残念です。もし我々がメジャーデビューしたら(Mステに出たら)ヤフオクで高値がつくと思う…。

普通に普段出しているCDと同じくらい手間を掛けていて(主にエンジニアのヤミニさんが)、音が良いのでできたらたくさんの人に聴いて欲しい…。

ぴあは明日の23時59分まで予約可能なのでこれを読んで予約してくれる人が一人でも居たら良いな〜と思います。(ただしクレカは発券期限があるみたいなので注意。*1 )

もし居たらあとで教えてください。そしたらバンドメンバーに褒められるし、俺も「うれしい!」と返事します。

 

ということで土曜日よろしくお願いします。

写真は俺がたまに画像検索していることでおなじみの「トビネズミ」です。

 

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 なんじゃこの顔ウケる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*1: ぴあのサイト見たら、クレジットカード・電子マネーちょコムで買うと、店頭での発券可能日時がご決済の24時間後とか書いてあるので、コンビニで現金で買うのをおすすめします。セブンイレブンサークルKサンクスで発券できます。